シナプス海老原です。

今回は「営業ヒアリング方法。一度の訪問で必要項目を全部聞くコツ」と題して、1000件の新規事業の商談現場で培った「4つの営業ヒアリングのコツ」をまとめます。


1. 1回の営業訪問で情報収集するコツが必要な理由


  • 営業訪問は何度もあるわけではない。情報収集チャンスは1回勝負と思うべき
  • ヒアリングテクニックを知らないために、情報収集できないまま提案している営業担当者が多い
  • 営業訪問でのヒアリングテクニックは簡単で即効性が高い

2.営業ヒアリング方法。一度の訪問で必要項目を全部聞くコツ


2-1.営業ヒアリングのコツ ①諦めない


特に法人営業の営業ヒアリングでは「ガードの堅い顧客」は、確かに存在します。

しかし、「諦めずに営業ヒアリングすること」が営業訪問で情報収集する最大のテクニックです。「諦めたらそこで試合終了」なのです。以前私後輩に「顧客訪問のときは情報収集終わるまで帰ってくるな」と指導していました。

私が実践してきた「諦めない営業ヒアリングテクニック」を実例で紹介します。特に教えてもらいにくい「予算情報編」です。

普通の訪問営業ヒアリング

営業担当者「今回の予算は決まっていますか?」
顧客「いやー、まだですね。」
営業担当者「そうですか。決まったら、また教えてください。」

諦めない営業訪問ヒアリングテクニック 


チャレンジ1「そうですか。目安はありますか?例えば、今のシステムのコストはいくらぐらいだったのですか?」
顧客「うーん、500万円ぐらいですかね。でも、今回はそこまで予算が取れるかどうか。。」
チャレンジ2「というと、いくらぐらいならいけそうですかね?」
顧客「うーん、やってみないとわからないですね。」
チャレンジ3「そうですか~。例えば、400万円ぐらいだったら、感触どうですか?検討対象になりそうですかね?」
顧客「そうですね。。それぐらいだったら、なんとか。いや、もうちょっと下かな。」
チャレンジ4「とすると、350万円ぐらいの提案だと土台にのりそうですかね?」
顧客「まあ、そんなところですかね。」

必ず情報収集できる営業ヒアリングテクニック

いかがでしょうか。顧客訪問で予算情報を聞いたとき、このように1回試しに聞いてみて「決まっていない」という回答を得ただけで営業ヒアリング終了としていませんか?

この例では、私は情報ゼロの状態から4回ヒアリングチャレンジすることで予算情報収集をより確かなものにしています。単なる精神論ではなく、「営業訪問では情報収集できるまで諦めない」をヒアリングテクニックとしてルール化しています。

営業訪問の成果が「予算は決まっていない」と「350万ぐらいなら提案の土台にのりそう」では、勝率が雲泥の差になることはおわかりでしょう。


2-2.営業ヒアリングのコツ ②打合せ後3分間で重要情報収集


あなたは、打合せ中だけが営業ヒアリング機会と思っていませんか?打合せが終わって、エレベーターホールまでの3分間。

実は、このエレベーターホールまでの3分間が「おいしい営業ヒアリング時間」です。

なぜなら、このとき顧客は打合せが終わって、緊張を解いています。顧客の緊張が解けた状態で、より突っ込んだ営業ヒアリングができます。


打合せ後3分間の営業ヒアリングテクニック事例


例えば、リラックスして世間話をしながら、不意に「ところで、B社さん(競合)の提案は、どこまで進みましたか?」といった、やや聞きにくい話を顧客にぶつけます。
キーマンを見定めて、隣に並び歩きながら、コソコソっと話をします。デキる営業は最後の3分間に決定的な情報を掴みます。

2-3.営業ヒアリングのコツ ③訪問「前」に情報収集


「顧客訪問が1回だから営業ヒアリング機会が1回であるとは限りません。」簡単にでも事前ヒアリングすることで、外れの少ない中身の濃い顧客訪問ができます。

例えば、訪問日前日に顧客に電話します。

そこで、「明日はよろしくお願いします。ちなみに、今回の問い合わせについてなのですが、」といった感じで、数分で案件概要を営業ヒアリングします。

顧客訪問回数が限られるとき、一番のリスクは事前仮説が大幅に外れることです。電話での事前営業ヒアリングにより、初回訪問から一段精度の高い仮説をもって深い営業ヒアリングが可能です。


2-4.営業ヒアリングのコツ ④訪問「後」に追加情報収集


「顧客訪問後」でも営業ヒアリング機会を増やすことができます。

具体的には、営業ヒアリングしたメモを打合せ後すぐにメールで顧客へ送るのです。メールをきっかけに追加情報を集めます。

まずは、メモに対して、追加質問などの返信がある場合です。この場合、そのまま営業ヒアリング追加情報として使えます。

また、顧客から返信がなくても「反応がないこと」自体も重要情報の一つです。たとえば、顧客の反応がない場合は、「こちらの提案に興味がなかった。」「忙しくて、手が回らない。」など、仮説が立てられます。


上級テクニック:メール後に追加で電話営業ヒアリング


「電話で追加営業ヒアリングする」テクニックです。

つまり「電話する口実」として、メールを使います。特に、「メールの反応がない場合」は、相手は「あっ、すみません。返信できてなくて。」という反応になり、「借りを作った」ような心理状態になり、こちらに対して親切に対応しようとします。心理学でいう「返報性の法則」です。

また、さらに効果を高めるテクニックとして、最初のメールの時に、相手の判断期限の目安を決めておくとよいでしょう。期限がちょっと過ぎたぐらいに電話するのがコツです。


まとめ


「営業ヒアリング方法。一度の訪問で必要項目を全部聞くコツ」いかがでしたか?。

営業ヒアリングのコツを極めれば、大幅な顧客訪問効率化が可能です。

営業ヒアリング力を向上させ、顧客訪問での情報収集力を上げれば、あなたの営業商談受注確度は確実にあがります。また、短期間で商談をクロージングできるようになるでしょう。




参考情報

1.海老原一司のシナプスビジネスナレッジコラム

海老原一司:チーフマーケティングコンサルタント
1974年生まれ。早稲田大学理工学部修士課程をへて1999年日本テレコム株式会社入社。IT業界を中心に大企業・ベンチャーなどの事業会社で クラウドサービスなどの10年間以上のプロダクトマネージャ経験を持つ、BtoB事業の新規事業立ち上げ、事業成長のスペシャリスト。プロマネとして新サービスを3年で100倍の売上にした経験を持つ。

2014年シナプス入社。BtoBマーケティングプログラム責任者。
立教大学経営学部講師
グロービス経営大学院(MBA)


法人営業力強化の裏ワザコラムシリーズ


2.営業ヒアリングのコツを学ぶ企業研修

顧客ニーズヒアリング研修

BtoB企業攻略のキモ、顧客ニーズヒアリング力を高める企業研修です。仮説思考の論理的ニーズヒアリングプロセスを身につけます。実在の顧客を題材にワークショップ形式でコンサルタントの仮説検証ノウハウを伝授します。

研修プログラムの詳細は『 「顧客ニーズヒアリング研修」-仮説思考で深めるお客様理解』をご覧ください。

営業力強化研修

営業力強化研修は、法人営業力を組織的に強化する研修です。マーケティング基本プロセスにそって、実際の自社顧客を対象にワークショップ形式で分析し、講師兼コンサルタントと顧客攻略方針を検討します。

研修プログラム詳細は『「営業力強化研修」-コンサル講師と顧客分析ワークショップ』をご覧ください。


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