シナプス海老原です。

事例で学ぶ訪問営業トークのコツ-顧客の本音を引き出す方法と題して、1000件の新規事業商談現場で培った「顧客から本音を引き出す訪問営業トーク事例とコツ」をまとめます。


1.顧客の本音を引き出した訪問営業トーク事例


1-1.訪問営業トーク事例再現 ①本音の予算情報を引き出す

※実際に、私がヒアリングに関わった事例を元に構成したものです。

営業担当のトーク「今回の予算は決まっていますか?」
お客様「いやー、まだですね。」
営業担当のトーク「そうですか。決まったら、また教えてください。」

★ここで終わらずに本音を引き出す

私の営業トーク「そうですか。目安はありますか?例えば、今のシステムはいくらぐらいだったのですか?
お客様「うーん、500万円ぐらいですかね。でも、今回はそこまで予算が取れるかどうか。。」
私の営業トーク「というと、いくらぐらいならいけそうですかね?」
お客様「うーん、やってみないとわからないですね。」
私の営業トーク「そうですか~。例えば、400万円ぐらいだったら、感触どうですか?検討対象になりそうですかね?」
お客様「そうですね。。それぐらいだったら、なんとか。いや、もうちょっと下かな。」
私の営業トークとすると、350万円ぐらいの提案だと土台にのりそうですかね?
お客様「まあ、そんなところですかね。」

営業トークの違いで、これだけの情報格差

  • 通常の営業トークで得られる情報:予算は決まっていない
  • 本音を引き出した営業トークで得られた情報:予算は350万円が目安

2つの得られた情報を比べていかがでしょう?最初のヒアリングの営業トークで圧倒的な情報の差がでるのがお分かりでしょうか?


1-2.訪問営業トーク事例再現 ①本音の競合情報を引き出す


※実際に、私がヒアリングに関わった事例を元に構成したものです。

営業担当のトーク「他社の状況はどうですか。」
お客様「いまいろいろ情報収集している段階ですね。」
営業担当のトーク「他社と比べてうちはどうですかね?」
お客様「そこは、ちょっとまだいえないですね。」
営業担当のトーク「そうですか。」

★ここで終わらずに本音を引き出す

私の営業トーク「そうですか~。・・・」
私の営業トーク「(しばらく違う話題で会話)」
私の営業トーク「(戻って)ところで、何社さんぐらい提案しているんですか?
お客様「複数社に提案してもらってますよ。」
私の営業トーク5社ぐらいですか?
お客様「いや、そこまでは。。」
私の営業トーク3社ぐらいですかね?
お客様「・・・まあ、そんなところですね。」
私の営業トーク選定のポイントなどは、もう決まってきているんですか?
お客様「信頼性とやっぱり価格ですかね。」
私の営業トーク「価格ですか。今、うちは何位ぐらいですか?
お客様「まあ、一番安くはないですね。2番目ぐらいかな。」
私の営業トーク「そうですか。一番安いところは、いくらぐらいなんですか?
お客様「それは、ちょっといえないですね。」
私の営業トーク「なるほど、そうですよね。。100万ぐらい下がったら見劣りしない金額になりますかね?
お客様「いや、そこまでは。。」
私の営業トーク70万円ぐらいですかね?
お客様「うーん、そのぐらいかな。」
私の営業トーク最も低価格の企業ってA社さんですか?
お客様「いや、そうではないですね。」
私の営業トーク「なるほど~。。商社系の会社さん、ですかね?
お客様「まあ、そうですね。。」
私の営業トーク「そうですか~。弊社の提案内容と比べてどうですか?何か違いがありますか?
お客様「ほぼ同じですね。あ、●●(とある仕様)だけ違うかな。」
私の営業トーク●●がついているとかですかね?(競合が特定できるような仕様を聞く)」
私の営業トーク「なるほど。わかりました。ありがとうございます。」

営業トークの違いで、これだけの情報格差

  • 通常の営業トークで得られる情報:「競合は言えない」
  • 本音を引き出した営業トークで得られた情報:「競合は2社(自社入れて3社)」「価格は2番目に安い」「競合最安値と70万円差ぐらい」「競合は商社系の会社」「提案は一部違う仕様あり」

2.訪問営業トークのコツ-顧客の本音を引き出す方法

2-1.訪問営業トークのコツ ①比較対象となる具体情報をぶつける

予算や競合情報などは、直接は言いにくいところです。しかし、大抵の顧客は、こちから営業トークで比較できる具体例を出すと、何かしら反応してくれます。

相手の反応から徐々に範囲を狭めていくのです。

1で使った、事例(赤字部分)のように、具体的な例をこちらから出していきます。予算なら、「金額そのものや、他との比較」、競合なら「競合の名前、仕様、そもそも何社か」など

具体的比較対象を出し、その反応で情報を絞っていきましょう。

2-2.訪問営業トークのコツ ②あらゆる切り口で質問を重ねる


訪問営業トークでは、一発で期待した回答が得られるのはまれです。顧客の本音に迫るまで、角度を変えて何度も質問していきます。

例えば、訪問営業トーク事例では、以下のような様々な切り口を使っています。

  • 予算情報の営業トーク:
    「今のシステムはいくら?」「400万だったら?」「350万円だったら?」
  • 競合情報の営業トーク:
    「競合は何社?」「5社?」「3社?」「一番安い競合?」「100万円下がったら競合と比べてどうか?」「競合はA社?」「競合は商社系?」「競合の仕様は?」

まとめ -探偵のように営業トークで情報を集める


営業訪問で競合情報を1回質問して「教えられません」という回答を得ただけでヒアリング終了としていませんか?

訪問営業は探偵のようなものです。営業トークを駆使して、ヒントとなる断片的情報を集めていく、そして足りなければ追加します。パズルのピースを完成させるように、予算情報、競合情報などを精緻化していくのです。



参考情報

1.海老原一司のシナプスビジネスナレッジコラム

海老原一司:チーフマーケティングコンサルタント
1974年生まれ。早稲田大学理工学部修士課程をへて1999年日本テレコム株式会社入社。IT業界を中心に大企業・ベンチャーなどの事業会社で クラウドサービスなどの10年間以上のプロダクトマネージャ経験を持つ、BtoB事業の新規事業立ち上げ、事業成長のスペシャリスト。プロマネとして新サービスを3年で100倍の売上にした経験を持つ。

2014年シナプス入社。BtoBマーケティングプログラム責任者。
立教大学経営学部講師
グロービス経営大学院(MBA)


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