シナプス海老原です。

「あなたは営業ヒアリング力に自信がありますか?」
「営業ヒアリングシートを使っていますか?」

営業ヒアリング力アップにおすすめするのが、営業ヒアリングシートの活用です。抜けモレない営業質問で、顧客の営業課題を引き出すには、ヒアリングシートが欠かせません。
私が、新規事業1000件の営業ヒアリングで培った、営業ヒアリングシートを活用した質問営業のコツを説明します。

また、すぐ使える「営業ヒアリングシート実例見本PDF」が無料ダウンロードできます。ダウンロードして、実際にヒアリングに使ってみてください。


1.営業ヒアリングシートが効果的な理由


そもそも「営業ヒアリングシート」は、なぜ必要なのでしょうか。

それは「法人営業では営業ヒアリング回数が限られること」です。新規商談で営業ヒアリングできる回数はせいぜい1,2回の場合も多いでしょう。

つまり、少ない営業ヒアリング機会で、営業情報を抜け漏れなく掴む必要があります。そのため、ヒアリングシートを活用し、しっかりとした事前準備を行うのが営業ヒアリングのコツです。

なお、法人営業ヒアリングのポイントは、消費者向けに比べ定型化がしやすく、定型化したヒアリングシートを使い回せます。

2. 営業ヒアリングシート実例見本×2

ヒアリングシート項目の実例を2つ示しますので、参考にしてください。

2-1.営業ヒアリングシート項目実例 ①シンプルで使い易いBANT

シンプルで汎用的な営業ヒアリングシートフレームワークがBANTです。BANTとは、「Budget(予算)」「Authority(決裁権)」「Needs(ニーズ)」「Timeframe(導入時期)」の4つの頭文字をとったものです。営業ヒアリングシート実例として、ぜひ活用ください。

Budget(予算)

  • 今回の予算はいくらぐらいか?
  • 予算は確保できているか? できていないか? できていなければ確保できそうか?

Authority(決裁権)

  • 顧客担当者の決裁権限の範囲は?
  • 今回の案件における決裁権限者は誰か?(予算の最終稟議者は?)
  • 決裁に影響を与えるキーマンは誰か?

Needs(必要性)

  • そもそも必要性はあるか? あるなら具体的になんの必要性か?
  • 必要性を定量的にするとどのくらいか?(ニーズの強さ)

Timeframe(導入時期)

  • 導入時期はいつか?
  • 検討スケジュールは、どのようなステップで進むか?

営業ヒアリングシートフレームワークBANTについての詳細は、コラム『法人営業の基本ーすぐに使える営業質問「BANT」活用8つのコツ』をご覧ください。

2-2.営業ヒアリングシート項目 ②10個の基本チェックリスト

汎用的に実務に使える「営業ヒアリングシート」10項目を公開します。ヒアリングシート項目には、大きく次の3つがあります。

  • 営業ヒアリング事前準備
  • ヒアリング中の抜けモレチェック
  • ヒアリング訪問後のタスクチェック

営業ヒアリング事前準備

  1. 「営業ヒアリングの目的はなんですか? それを自分の言葉で同僚に説明できますか?」
  2. 「営業ヒアリング前の、事前仮説は何ですか?ヒアリングで 明らかにしたいことに対して、どのような仮説を持っていましたか?自分の言葉で具体的に説明できますか?質問に顧客はどんな回答をしそうでしょうか?」
  3. 「営業ヒアリング目的を達成するため(仮説を証するため)ヒアリング相手は、本当にその人で合っていますか?」
  4. 「『今日の』営業ヒアリングの目的、ゴールはなんですか? それを自分の言葉で同僚に説明できますか?」
  5. 「営業ヒアリング目的を達成するために、お客様に具体的にどのように質問をするか自分の言葉でいえますか?営業ヒアリング時の具体的質問のイメージができていますか?」
  6. 「営業ヒアリングすべき項目をリスト化しましたか?そのメモは商談中に確認できるようになっていますか?」

ヒアリング中の抜けモレチェック

7.「営業ヒアリングで返ってきたお客様の声は、もっと具体的にできそうですか?その回答で、目的は達成できそうですか? その情報を裏付ける根拠はありますか? その根拠にあなたは納得できますか? その根拠であなたの上司は納得しそうですか?」
8.「お客様に一度の質問で適切な回答が得られなかった場合でも、諦めずに営業ヒアリングで情報を引き出す努力をしていますか?」
9.「営業ヒアリングシートで確認できた項目/できていない項目は何ですか?」

ヒアリング訪問後のタスクチェック

10.「営業ヒアリング前に立てた仮説の合っていたところ/間違っていたところはどこですか?」

営業ヒアリングは事前準備が8割

10個の項目の比率が事前準備に偏っていることに、疑問を感じた方もいるでしょう。「営業ヒアリングは準備で8割決まる」と覚えましょう。ヒアリングシートで、事前にニーズ仮説を考える「仮説思考」が重要です。

3.営業ヒアリングシート活用のコツ

3-1.ヒアリングシート項目は一つ残らずチェック

営業ヒアリングシート項目は、関連項目は「全項目漏らさずヒアリングすること」が重要です。

たとえば、BANTのうち「Budget(予算)」情報はゼロ、予算以外は完璧にヒアリングシートが埋まったとします。この営業ヒアリングは失敗の可能性が高いです。つまり、予算が合わない営業提案をすることになります。この場合、再度ヒアリングと提案書全面見直しが必要になります。

3-2.ヒアリングシートチェック方法 ①紙のヒアリングシートを使う

一番シンプルなのは、「ヒアリングシートを1枚印刷して、手元でチェックする」方法でしょう。

また、紙のノートを使う方は、「訪問前にノートにヒアリングシート項目を整理してメモする」でもよいでしょう。

3-3.ヒアリングシートチェック方法 ②パソコンをヒアリングシートにする

私はパソコンのテキストメモを「ヒアリングシート」としています。ブラインドタッチができ、メモを打ちながら、相手の目を見て商談できるスキルがあれば、ヒアリング後の情報管理もしやすくおすすめです。

パソコンでのBANTヒアリングシート記入例

私のパソコンでのヒアリングシートメモの例です。Evernoteにテキストで記載しています。

2017/09/02 A社初回訪問:法人営業研修案件

■参加者
○○さん、××さん
海老原

■背景
「営業研修」で、WEBサイト検索し問合せ。マーケティングコンサルタントの実践研修に興味あり。
中期経営計画で、ソリューション営業を強化する方針がでている。
昨年度も営業研修はおこなったが、レクチャー中心で実践的でないと評判がよくなかった。
実践的な営業研修ができるベンダーを探している。

■Budget
予算は、1日60万円×2日間。高いがよい研修内容であれば、問題ないとのこと。
今年度予算、3月までに実施の必要がある。

■Authority
本件の主担当は、○○さん、キーマンか。内容は部長に○○さんが説明して承認。
予算は100万円以内なら枠内なので問題ない。増額の場合理由の説明が必要。

■Needs
御用聞き営業からソリューション営業に脱皮するために、ニーズヒアリング力を高めたい。
対象人数は20名、30代~40代中堅社員。実践的な研修を希望。

■Time frame
開催時期は今年度内。ただし、年度末は外して2月中までには開催したい。
8月中にベンダー候補を決定し、詳細提案と承認は9月。
毎月1回の部長会議で承認の必要があり、10月の会議での承認が目標。
来週中に概要提案がほしい。

4.営業ヒアリングシート実例見本PDFダウンロード

営業ヒアリングシートの実例見本2パターンのPDFファイルを作成しました。ダウンロードして活用ください。

「営業ヒアリングシート」ダウンロードは、こちら




参考情報

1.営業力強化ビジネスナレッジコラム


営業ヒアリング力


営業提案力


営業ヒアリングのコツを学ぶ企業研修

「顧客ニーズヒアリング研修」は、提案型営業のキモ、顧客ニーズヒアリング力を高める企業研修です。顧客ニーズヒアリングの論理的仮説検証プロセスを身につけます。実在の顧客のニーズ仮説を立てコンサルタントの仮説検証ノウハウを伝授します。

研修プログラムの詳細は『 「顧客ニーズヒアリング研修」仮説検証で潜在ニーズを掴むコツ』をご覧ください。


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