「あなたは新規事業の計画書を書いたことがありますか?」 「新規事業計画書の書き方の基本を知っていますか。」
シナプスの新規事業プログラムで教えている「新規事業計画書の書き方の基本」について解説します。
新規事業計画書の書き方は、参考文献によって多少違いがありますが、比較的汎用性の高いオーソドックスな新規事業計画書の書き方を解説します。
新規事業計画書において常に意識すべき4つの論点
新規事業計画書を書くに当たって、全体を通して常に意識する論点は、次の4つです。新規事業プラン評価フレームワークとして、シンプルで、覚えやすいのでおすすめです。
- 売れるか?
- 勝てるか?
- 儲かるか?
- できるか?
売れるか
新規事業計画書で意識する論点の1つ目は、「売れるか」です。
大きくは「強いニーズがあるか?」「ニーズを持ったセグメントは大きいか?」の2つが判断軸です。
「売れるか」検討のコツは、「ざっくりでかまわないので、検討初期から数字を意識すること」です。最初は正確な数字が分からないのは当然です。しかし、仮説立てて、市場規模の桁感(100億円市場なのか?1000億円市場なのか?)程度は、把握するようにしましょう。
勝てるか
新規事業計画書で意識する論点の2つ目は、「勝てるか」です。
儲かるか
新規事業計画書で意識する論点の3つ目は、「儲かるか」です。
できるか
新規事業計画書で意識する論点の4つ目は、「できるか」です。
新規事業計画書の目次
新規事業計画書の目次例
- 事業の背景
- ターゲット市場
- 顧客ニーズ
- 商品・サービス
- ビジネスモデル
- 競合状況
- 競争優位性
- マーケティング施策
- 財務計画
- 事業体制
- 事業リスクと対策
- 実行スケジュール
新規事業の機会探索までの場合の目次案
12個の事業計画書目次は、実際に事業計画を進める際の目次です。事業内容にもよりますが、「新規事業機会探索」。この市場機会の善し悪し、もっと調査を進めてよいか?の場合は、1の「事業背景」から8の「マーケティング施策」まで、を求められることが多いでしょう。
- 事業の背景
- ターゲット市場
- 顧客ニーズ
- 商品・サービス
- ビジネスモデル
- 競合状況
- 競争優位性
- マーケティング施策
最初の新規事業機会調査段階では、ここまででもOK。事業としてリソースを投入するかの判断では、「財務計画」「体制」「リスク計画」「実行スケジュール」も必須となります。
新規事業計画書の目次ごとの論点ガイドライン
事業の背景
- どんな事業か?(顧客、提供価値、具体的商品)
- この事業に取り組む意義は?
- 市場が生まれる理由は?
ターゲット市場
- 顧客は誰か?
- なぜその顧客を選択したのか?
- 市場規模と成長性は?
顧客ニーズ
- 顧客はなぜ買うのか?
①現状の顧客の「不」は?
②顧客が感じる価値は?
商品・サービス
- どのような商品・サービスか?
- 利用シーンは?
- 商品の提供価値は?
- どんなリソースを活用するか?
ビジネスモデル
- 金流、商流、物流、情報流は?
- 収益モデルは?
- どのように顧客価値を提供するか?
競合状況
- 競合は誰か?
- 競合の商品・サービス内容は?
- 競合の戦略は何か?
競合のターゲット、ポジショニングは?
競争優位性
- 競合は誰か?
- 競争優位性は何か?
- 優位性は獲得可能か?
- 中長期的に勝てるのか?
マーケティング施策
- 価格は?
- 流通チャネルは?
- コミュニケーション戦略は?
新規事業計画書作成から実行のポイント
- 事業成果を常に意識する
- 異質なものを受け入れる
- 新規事業リーダーには情熱が必要
まとめ
新規事業計画書の書き方としてオーソドックスな目次と論点のポイントを解説しました。まずは、新規事業計画を書く際は、オーソドックスな目次に沿って、モレのないよう全体像を把握しましょう。