コンサルティング事業責任者 後藤匡史インタビュー

シナプスのコンサルティングの特色や今後の事業についてのインタビュー

シナプスのコンサルティング事業責任者である、常務取締役の後藤匡史にマーケティングコンサルタントになった経緯から、シナプスの特色や今後の事業展開について聞きました。

後藤 匡史(ごとう まさふみ)


10年以上のマーケティング・コンサルタントの経験を有し、化粧品、外食、エンターテイメント、メディア、サービス、精密機器、電子機器、電気部品、医療機器、農業など数多くの領域を支援してきた。
その結果、多くの企業が陥る「顧客不在の戦略立案・実行」に対して提言し、真のニーズを中心とした組織へと生まれ変わらせることをミッションとして、数多くの企業を変貌させてきた実績を持つ。
1973年生まれ、2007年シナプス入社、2008年取締役就任、2021年より現職。
2021年よりアグリテックスタートアップのテラスマイル株式会社の非常勤取締役を兼任。


SEからの転身:問題解決手段がITからマーケティングに


インタビュアー

まずは、シナプスに入社した経緯を教えていただけますか?


後藤

前職はシステムエンジニアでした。システムエンジニアをやっていると次のキャリアをどのように描くかで悩むケースが多いようなのですが、顧客により高度な提案をしていくのか、そのまま技術を活かすのか、組織人として偉くなるのか、その3つの選択肢を考えてくすぶっていたと言うのが正直なところです。
そんな中、元々知っていた当社の代表である家弓と話していたところ、ちょうどシナプスも人材を募集しており、「新たな成長の場としてシナプスを検討してみないか?」と誘って頂いたのがきっかけです。


インタビュアー

なぜ、マーケティングコンサルタントになろうと思ったのでしょうか?


後藤

システムエンジニアをやっていたころから、もっと顧客のビジネスに価値を提供したいという想いがありました。マーケティングという分野は、ビジネスに直結します。今まではITというツールを使って顧客企業の課題解決をしていたのですが、それをマーケティングというツールに持ち替えたらより高い価値を提供できるのでは、と思ったのです。  SEからコンサルタントになる、というと「大変ではなかったか?」と質問されることがよくあるのですが、私自身はSE時代から顧客の課題解決というスタンスを取っていましたので、正直なところあまり仕事のスタイルに違和感はありませんでした。

日本市場でグローバルでも評価される成果を出し、お客様に感謝されたのが一番の思い出


インタビュアー

これまでどんなコンサルティングを行ってきましたか?


後藤

テーマとしては、マーケティング戦略構築支援、新規事業開発、マーケティング組織開発等ですね。
マーケティング戦略は、顧客調査や競合調査を行い、その後、どのセグメントにチャンスがあるのか、どうやって攻めたらよいのか、を顧客と議論しながら組み立てていきます。比較的BtoC分野が多く、化粧品、エンターテイメント、外食等が主だったところでしょうか。
新規事業開発は、テーマが無いところからスタートするケースや、テーマありきで参入可能性評価やビジネスモデル検討等様々あります。顧客企業の業種も様々で、一概に「これ」という分野はありませんが、それが新規事業の特性でもありますね。


インタビュアー

一番印象に残っているコンサルティング案件について教えてください。


後藤

あるグローバル展開している消費財メーカーの日本法人のお客様の案件でした。テストマーケティングを行い、その結果を元にマーケティング施策を組み立てるという案件で、顧客の担当者様と一緒にテスト方針、検証ポイント、分析方法などを決め、成功のポイントを明確にしました。
テストマーケティングで組み立てた仮説を元に、全社に展開したところ、かなりの売上向上に繋がり、グローバル全体のプラクティスとしても今までにない成果だったようです。
その後、成果が出た後にお客様に感謝のお言葉を頂戴しましたが、具体的に成果が出ると嬉しいものですね。

シナプスのコンサルティングはマーケティング戦略を原理原則から考える


インタビュアー

シナプスに相談されるお客様はどのようなお客様が多いのでしょうか?


後藤

今までは自前でやっていたが、どうもそれだけだと上手くいかない、という時にお声掛け頂くことが多いようです。経営課題に対して、自分達で創意工夫を重ねながら取り組んでいるものの、いまいち成果が上がらない、かといって何が悪いのかがよく分かっていない、という場合でしょうか。
テーマとしては、マーケティング、新規事業開発がほとんどです。
業種、業態、企業規模等はあまり決まっていませんが、最近はBtoB型のお客様からのお声掛けは多くなっています。BtoBは「マーケティング」の考え方がBtoCに比べると遅れています。一方で、特に国内産業の企業様は今後の成長分野が少なくなってきていることから、成長戦略を描かなければならない。そういう時にシナプスという選択肢を思い浮かべて頂けるようです。


インタビュアー

コンサルティングの特徴について教えてください。


後藤

二つの事を心掛けています。
一つは、ダメなものはダメだと言うこと。気持ちとしてはやりたい、とか、残したい、というような想いがお客様の中にはあります。ですが、例えば、顧客ニーズがないとか、市場が余りにニッチ、とか、戦略に合わない施策、とか、原理原則から外れて意思決定したくなることはあるものです。そういうときに、相手を慮って安易にYesと言わないようにしています。その反面、冷徹に見られることもありますが、コンサルタントの一つの価値と考えています。
もう一つは、「顧客にとってベスト」を考えることでしょうか。入社してしばらくの頃に上司に言われたことですが、我々の仕事は顧客に変化をもたらしてこそ価値が出ます。ですので、「実行しないベストプラン」より「実行するセカンドプラン」の方が結果的に価値が出るわけです。そのため、顧客企業の経営者がどちらに背中を押されたがっているのかは、常に意識をしています。
二つのことは、一見して相反しますが、顧客が良い方向へ変化することをどれだけ支援できるか、というのが重要と考えています。

「日本企業はマーケティングが弱い」という論調をシナプスの組織開発で覆したい


インタビュアー

今後のシナプスコンサルティング事業について教えてください。


後藤

メディアでたまに「日本企業はマーケティングが弱い」という論調を見かけます。私は必ずしもそうは思わないのですが、多くの企業においてまだまだ強化する余地があるのも事実です。大きな視点では、日本全体のGDPが上がらない中で企業が成果を出そうと思うと、やはりマーケティングの力は極めて重要だと思います。
 我々の活動によって、顧客企業がより高い価値を社会に提供できるようになる、その結果として日本がよりよくなっていくことを期待しています。
そのためにも、マーケティング戦略の支援だけでなく、マーケティング組織開発というテーマをより強化していこうと考えています。


インタビュアー

コンサルティングを検討されているお客様へメッセージをお願いします。


後藤

コンサルティングをご検討いただく前段階で「何を相談して良いかわからない」「こんなことで相談して良いのだろうか」と迷われている方とお会いすることがあります。コンサルティングプロジェクトに入る前に事前に状況を整理させて頂きますので、まずはそのモヤモヤを解消するために一度ご相談下さい。
シナプスではコンサルティングプロジェクト実施前のご相談状況によっては、自社内での実施をお薦めするケースもございます。組織のマーケティング力向上の選択肢の一つとしてお考え頂ければ幸いです。


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