研修会社を選ぶにあたって、3つの困りごと
研修会社を探すにあたり、このような経験はありませんか?
- インターネット検索で上位表示の会社から手あたり次第声をかけるため、時間と手間がかかる(非効率)
- 上司から言われた通りに提案してほしいことを説明するものの、なかなか意図通りの提案書が来ない(不一致)
- 事前打ち合わせで描いていた期待と研修当日の状況に乖離があった(ミスマッチ)
情報過多の中、自社のニーズに合った研修会社を探すのはなかなか骨が折れる作業です。しかも、選定した結果、提供内容が期待したものと違っていた、となると、ご担当者としてはなかなかつらいものがあります。
ニーズに合った研修会社を短時間で見つけ、研修企画に時間を割くことができれば、社員にとっても会社にとってもハッピーな結果をもたらします。
それでは、どうすれば効率的かつ効果的に研修会社を選定することができるのでしょうか。研修会社を選定する上で押さえておくべきポイントを2点ご紹介します。
研修会社選定の2つのポイント
「研修の目的」と「到達レベル」を明確にする
本来、研修は企業が描くビジョンや戦略を実現できる組織や人材を作ることを目的に行われます。つまり、「あるべき姿」と「現状」を照らし合わせたときに生じる組織や人材の能力ギャップの解決策の一つが研修なのです。
ギャップは一つではなく複数出てきます。
例えば、BtoB事業を強化していくという経営戦略が打ち出されたとします。BtoC事業とBtoB事業では、マーケティングや営業の手法が異なります。BtoBマーケティングやBtoB営業に関する能力開発をする必要が出てきます。
あるいは、教育対象となる社員をみたときに、基礎レベルからする必要があるのか、あるいは一定程度のベースは持っているのかによっても研修内容が異なってきます。
教育予算は有限です。「あるべき姿の実現」を考えたときに、最も投資効果が高いテーマや対象者にフォーカスして能力を開発していくことが求められます。
「研修の目的は何か」「対象者をどのレベルまでもっていくのか」を常に押さえ続けることが重要です。
「研修の目的」と「到達レベル」が明確になると、研修会社選定のための指標がおのずと決まってきます。後は研修会社の特徴を踏まえて選定すればよいだけです。
研修会社の特徴を押さえる
次に、研修会社の特徴のとらえ方をお伝えします。研修会社は大きく4つのタイプに分けることができます。
目的達成のために必要なスキルが「汎用スキル」なのか「専門スキル」なのか、そしてカスタマイズ対応が必要なのか否かで会社を絞り込んでいくことをお勧めします。
もし「カスタマイズしたほうが良いか否か悩んでいる」のであれば、例えば、AタイプとBタイプの会社に見積と提案依頼をして比較するとよいでしょう。
なお、一般的に「品質の高さ」と「希少性」は価格と相関します。そのため、カスタマイズ可能である、あるいは専門スキルを持っている研修会社は比較的相場より価格が高めになります。
このような観点で見積や提案依頼を行うことで、効率的で効果的な研修会社選定が可能となります。
まとめ
改めて研修会社を効率的・効果的に選定するには次の2点がポイントです。
- ①「研修の目的」と「到達レベル」を明確にする
- ➁ 研修会社の特徴を押さえる
「あるべき姿実現」に向けて参考にしていただければ幸いです。
この記事のライターは・・・
大学卒業後、ベネッセグループに入社。大学・短期大学向けキャリア教育事業に従事。大学・短期大学におけるキャリア教育導入・運用に関するコンサルティングを実施。
同事業が親会社ベネッセコーポレーションに事業譲渡されたのち、野村総合研究所グループ・NRIラーニングネットワークに入社。経営人材の育成及びIT人材の育成を手掛ける。
その後、有限責任監査法人トーマツグループの人材育成コンサルティング会社・トーマツ イノベーションに入社し、コンサルティングの傍ら年間100回程度の研修登壇を行う。
2018年より株式会社JTBコミュニケーションデザインに入社。組織開発コンサルティングに従事。その傍ら同社のデジタルマーケティング推進プロジェクトに参加、全社のマーケティング推進を行う。
2021年4月より株式会社シナプス。