新規事業アイデアのためのフレームワーク:PEST分析

新規事業開発でアイデア出しをする際に使いやすいフレームワークの1つとして、PEST分析(ペスト分析)があります。シナプスの新規事業開発コンサルティングでは、まずPESTを使ってマクロ環境分析を行い、成長が見込まれるエマージング市場を捉えることを推奨しています。

新規事業開発のアイデアを考えるうえで重要なのは、「エマージングになる市場」を捉えることです。
エマージング市場とは、BRICsに代表される新興国が急激に拡大したときによく使われた言葉ですが、「新たに出現して急速に拡大する市場」というような意味合いです。



新規事業を考えるうえで優位性や収益性などはもちろん重要ですが、それ以上に「伸びる市場」は極めて有望です。市場が伸びているということは需要が多い、という事なので、拡大している間はある一定品質のものを提供していれば、「何をやっても売れる」ということに他なりません。

その拡大する市場を探すうえで重要なフレームワークがPEST分析です。


PEST分析は、マクロ環境の流れを考えるもので、

  • P:Political(政治的要因)
  • E:Economical(経済的要因)
  • S:Social(社会的要因)
  • T:Technological(技術的要因)

の四つの要素について、マクロ環境の動きを洞察します。

※PESTELという場合もあります。
 E:Environmental(環境要因、Sとは分けて整理します)
 L:Legal(法律的要因、Pとは分けて整理します)

特に新規事業を考えるうえでとらえたいのは重要な変化点です。 「今までは○○だったが、今後は〇〇になる」というポイントです。

例えば、2020年現在、AIが重要で今後大きな変化の起点となる、と言われています。それを否定する要素はあまりなく、おそらく将来重要な変化点がやってきます。重要なのは、来るか来ないか、というよりも、「いつ来るか?」です。 新規事業は、あまり早すぎると市場が立ち上がる前に息切れしてしまって失速し、事業取りつぶしになります。 一方、遅すぎると、市場拡大のスピードについていけず、他社の後塵を拝した結果、やはり十分な利益が得られません。

例えば、政治的視点で考える場合、すでに法制度化されたものではなく、「今後、どういう法制度が整備されるのか、政治的な動きが出るのか?」等がポイントでしょう。経済的な変化、社会環境の変化点、新たな技術が普及し始めるタイミング、等を見たいところです。


アイデア抽出、スクリーニングのコラム

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