顧客の声に徹するVOCアプローチ
シナプスのコンサルティングプロセスは、VOC(Voice Of Customer:顧客の声や現状実態など事実から明らかになった本質的ニーズ)を中心に組み立てています。
特に、新規事業領域の場合、より多くの顧客の声を収集し、顧客が置かれている現実を理解し尽くすことが成功のカギになります。
VOC収集にあたっては、「良質な仮説を立てる事」と「数をこなすこと」の両面が求められます。
顧客はどのような困りごとがありそうなのか、どんな心理状態なのか、ボトルネックは何なのか、何を求めているのか、など現状と理想の仮説を組み立てます。
そのうえで、数多くのVOCを集めることで事業を検証します。

インターバルワークで仮説をVOC検証
事業案によって、求められるVOCの数は異なりますが、概ね1テーマに対して100件程度は収集することを目標として活動しています。
この活動を通じて、プロジェクトメンバーにVOCの重要性と顧客ヒアリングのスキル、行動力が身に付きます。
困った時、悩んだ時にはVOCに立ち戻る、という基本姿勢が新規事業開発人材の成長を促します。
ワークショップ型のコンサルティングスタイル
シナプスの新規事業開発コンサルティングでは、お客様社内のメンバーとシナプスのコンサルタントがプロジェクトを組んで実施します。
コンサルタントの最初の役割は、綿密なプロジェクト設計とファシリテーションです。
プロジェクトの全体設計を行い、タスクとスケジュールを組み立てます。
その計画に基づいて、コンサルタントのファシリテーションに従って、作業を進めていくことになります。

もちろん、新規事業開発には様々なハードルがあります。
プロジェクト進行上の障害・問題が起きたり、想定外の事実が発見されたり、新規事業を生み出すことはたやすいことではありません。
それだけに、経験豊富なコンサルタントのプロジェクトマネジメントによって円滑なプロジェクト進行が可能となるのです。
しかし、この伴走型のワークショップスタイルは、新規事業開発に大きな意味合いがあります。
まず、新規事業開発の経験のないメンバーでも円滑なプロジェクトの進行と成果が期待できること。
そして、その経験を通じて、メンバーが新規事業開発のノウハウを取得できるところに大きな効果があります。
さらに、新規事業はその事業化にあたって「推進リーダー」の存在が不可欠です。
このプロジェクトメンバーのなかから、新規事業の責任者としての意識、思い入れを醸成して、推進リーダーの養成をも行っていくことになります。
ロジカルな意思決定プロセス
シナプスの新規事業開発コンサルティングでは、論理的なアプローチを重視することにこだわっています。
論理的であることには、ふたつの意味合いがあります。
まず、成功確率を高めること。そして、人や組織を動かす力を持っていることです。

ロジカルなアプローチが持っているパワー
新規事業は100%の成功確率は望めません。
しかし、やるからにはたった1%でも良いから成功確率を上げるという執念が必要でしょう。
ロジックにこだわるというのは、そういった意味合いを持っています。
徹底的に成功する根拠を考え、少しでも成功確率を上げるためにできることは力を尽くさねばなりません。
成功する新規事業は、市場性・優位性・実現性等の判断基準によって検討~設計していきます。
また、新規事業を円滑にローンチするためには、まず経営トップを動かさねばなりません。
当然、経営の視点からは「想定事業規模は?」「収益性は?」「投資回収期間は?」といった経営成果に関わる説明を求めるでしょう。
これらは正確に予想することは不可能です。
しかし、プロジェクトの仮説をもとに「自分たちはこう考えた」という根拠を論理的に説明することが不可欠です。
そこに自分たちの足で稼いだVOCのような客観事実で論理づけされていると、強力な説得力と納得感を生み出すわけです。
そして、これらは経営トップに限らず、社内全体の空気を醸成するためにも重要と言えるでしょう。
スタートアップ企業と異なり、説明義務が発生する大企業の新規事業プロセスでは、ロジカルな意思決定プロセスが望まれるのです。