営業研修の企画・進め方

営業研修の企画・進め方

「営業部長から直々に営業研修の企画をしてくれと指示されたものの、何をどうすれば・・・?」

事業部や営業部といった管理部門以外の方が研修企画をされる場合、経験がないため、まずはインターネットで情報収集される方が多くおられます。ところが、『営業研修』で検索をしたものの数が多く、何がどう違うのかわからない、絞り込めない、といった状況になってしまうことも・・・。

このページでは、冒頭のようなお悩みを少しでも解決するため、営業パーソン向けの研修企画の進め方と押さえておきたいポイントをご紹介します。


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課題・背景を明確にしておく


営業研修の究極の目的は、事業を成長させる=売上を向上させることにあるのは自明です。ただ、売上向上という目的を叶えるためには研修以外の手段も考えられるので、もう一段深掘りしてどうせなら効果の高い研修を企画したいものです。

そのためにも、営業現場の現状(AsIs)を見渡し、目指すべき状態(ToBe)を考えることで、課題を明らかにしておくとよいでしょう。

課題を特定する作業は、以下のように進めます。

  1. 現状の把握:営業現場の現状を書き出す
  2. 目指すべき状態の定義:本来あるべき、こうありたい営業現場を描く
  3. ギャップの可視化:何がどのくらい変われば、理想の状態が実現できるのかを考える


現状の把握

まずは、営業現場の実態(営業プロセス、具体的な活動内容、作業時間、使用ツールなど)を把握しましょう。事実の確認に併せて、現場の営業パーソンが困っていることや望んでいることについて、ヒアリングを実施して理解しておきたいところです。ヒアリングでは、意見と事実を分けて記録しておきます。

ちなみに、シナプスでは、提案型の営業組織でご相談を受けることが多いのですが、営業マネジャーを含めた現場の声として次のようなものがよく聞かれます。

  • 行きやすい顧客ばかり訪問してしまう
  • 顧客のニーズが捉えられず、自社商材ありきの提案になってしまう
  • 商談では自社商材の紹介に終始してしまう
  • 意思決定者に会えず、受注までに時間がかかる

目指すべき状態の定義

次に、売上や顧客基盤の拡大といった目標達成のために、あるべき営業組織の状態はどのようなものか、理想の状態を考えてみましょう。その際は、営業パーソンがどのような行動をどの程度とるべきなのか、行動に着目して描いておきたいところです。

『この段階で研修承認者の意図を確認』しておくと、合意形成にもつながり、企画から実施までスムーズに事を運べるでしょう。

ギャップの可視化

現状と理想の状態とのギャップが今の課題(仮説)であり、研修のテーマになります。課題がひとつではない場合、インパクトや実現の容易さなどの基準を設けて優先順位も併せて考えておくとよいでしょう。ちなみに、組織全体の営業力強化を方針とする場合、課題としては次の3つに要約することができそうです。

  • 営業の質の向上
  • 勝ちパターンの共有
  • 営業マネジメント力強化

コロナ禍のような世の中の変化をきっかけに従来の営業スタイルが通用しなくなり、営業研修を必要とするケースもあります。課題の洗い出しの際には、現状を生んでいる背景や経緯をおさえておくと、後に詳細を検討する際に優先順位をつけやすくなります。

ちなみに、課題解決のためのアプローチは研修に限りません。冒頭の例のように上司から研修企画を指示された場合であっても、研修以外の手段もあることは頭においておきましょう。

なお、研修は成長意欲の高い若手社員のモチベーションを高めることにつながります。直接的なスキルアップやマインド変革以外にもそうした副次的な効果はあなどれません。




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具体的なプログラム内容を検討する

研修プログラムを探す

営業組織の課題を考えてくると、研修で何を成し遂げたいのか、目標や狙いが明らかになっているはずです。また、誰にどのようなスキルを身に付けて欲しいか、期待する効果などもだんだんクリアになってきます。これらを研修の目的・ゴールとしてまとめます。

そのうえで、具体的な研修プログラムとしてどのようなものがよいのかを検討します。事業部門・営業部門での企画の場合、現実には自社内でプログラムを設計するのは難しく、外部に委託するケースがほとんどです。人事部門に付き合いのある研修ベンダーを紹介してもらってもよいでしょうし、人材育成サービス会社のwebサイトでもプログラムが紹介されていますので、インターネット検索も有効です。

適したプログラムを探す段階では、課題や解決アプローチの検討過程ででてきたキーワードを活用してみましょう。『営業研修』以外のキーワードがでてこない場合は、まだ目的やゴールが明らかになっていないと思われますので、営業の何をどうしたいのか、改めてクリアにしてみましょう。

営業研修に関するキーワード

営業力強化、提案営業、ソリューション営業、ヒアリングスキル、営業戦略策定、アカウントプラン、勝ちパターン共有、営業シナリオ策定、顧客ニーズ、プレゼンテーション、提案書作成スキル、交渉スキル

研修プログラムを選ぶ

プログラム選択は悩めるところです。プログラムの内容がテーマに合ったものであるかはもちろんのこと、予算や実施時期といった制約条件も併せて考える必要があります。

実際に研修を受けるまではサービスの質を実感できないだけに、実績確認や講師との面会・挨拶はしておきたいところです。また、企画意図を汲んで調整してくれるかどうか、問合せから提案までの対応なども選定にあたっての拠り所になりそうです。

加えて、承認者の関心事や受講者との相性も重要な選定基準となりますので、多面的・総合的に評価をして結論をだされるとよいと思います。


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