大手総合商社様|課長研修

大手総合商社のグループ企業の新任課長を対象にした階層別研修の事例ご紹介です。株式会社シナプスは、事業成長に繋がる人材育成プログラムを提供する企業研修・社員研修の専門会社です。マーケティングの実務経験とコンサル経験を持った講師陣が、出張とオンラインの両方で承ります。

本プログラムは、大手総合商社様のグループ会社の課長を対象にした研修です。課長に必要な戦略立案、戦略実行能力の向上を目指した全6日の研修を実施しております。この研修は顧客企業の課題に合わせて改善を繰り返し、現在は今の形になっています。

大手総合商社様|課長研修|研修の概要

  • 期間:1日(7時間)×6日
  • 対象:グループ会社 課長
  • 課題:大手総合商社のグループ会社では、貿易実務や現場業務はグループ会社の課長が現場の実行部隊のリーダーです。プレイヤーとして優秀な人が課長に登用されてきましたが、マネジメントやリーダーシップ能力に欠けているケースが多く、一層の拡大には課長職の戦略立案、戦略実行のスキルアップが不可欠な状態でした。
  • 到達目標:課長として戦略構築、実行の一連の流れを理解し、実務で使えるようになる。
  • 進め方:事前課題、事後課題で自組織の課題について取り扱いながら、研修ではレクチャーによるインプットとグループワークによる学習を行います。

大手総合商社様|課長研修|導入の背景

大手総合商社の場合、貿易実務や現場業務はグループ会社が担っていることも多く、その課長は現場の実行部隊のリーダーでもあります。過去には「優秀なプレイヤーが管理職になる」という傾向が強く、マネジメントやリーダーシップ能力に欠けているケースが多くみられました。

グループ全体として拡大していくにあたり、現場推進の要であるグループ会社の課長を強化していく必要があると考え、課長研修を導入しました。

数年ごとにプログラムそのものを修正しており、都度、企業全体の課題に合わせて改善しながら課長研修を続けています。

大手総合商社様|課長研修|研修設計のポイント

課長は、業務領域や職種でも忙しく研修の時間を取るのも大変です。一方で、課長のレベルアップが組織全体のレベルアップに大きく影響します。そのため、次の3つを主眼に設計いたしました。

  1. 課長に必要なスキルを幅広く理解できること
  2. 実務課題に直結した研修にすること
  3. リーダーとしての自覚を持つこと

1. 課長に必要なスキル

一般に、管理職には、①戦略構築、②業務・組織マネジメント、③部下育成、④コンプライアンス対応、が求められます。この一連の流れを全6回ですべて体感できるように設計しています。

2.実務課題に直結した研修

研修を実務課題と接続させるために、毎回、事前、事後課題を課しそれらを提出して頂く形を取っています。ただし、「研修のための課題提出」にならないように実務での戦略や実行結果の確認をして頂く形とし、講師から毎回フィードバックを行うことにより、一段視座の高い戦略策定―実行ができるようにしています。

3.リーダーとしての自覚を持つこと

課長は「やらなければならないこと」が多く、自ら何かを組み立てる時間を持ちにくいのが実態です。そのため、リーダーシップの考え方やLead the self、自分自身の軸を作ることも研修の中で合わせて取り扱っています。

大手総合商社|課長研修|カリキュラム

全て対面で実施します。(コロナ禍ではオンラインで実施したこともありましたが、受講者同士のネットワーキングや取り扱うテーマを考えると対面の方が効果的です。)

Day1-2:経営戦略の考え方を学びます。戦略の考え方、ケーススタディによる理解、自部門の戦略のディスカッションによって、「考え方→実践的ディスカッション→自社への適応」を行っています。
Day3-4:戦略の実行に関するテクニックを取り扱います。一つは計画に落とし込む考え方です。もう一つは組織への落とし込みで、目標管理・人事評価・部下育成について学び、相互に自部門についての課題をディスカッションします。
Day5-6:今まで実行してきた内容を振り返り、来期計画の検討につなげます。併せて、「リーダーとしての自分自身」を見つめなおす場にもしています。

後藤匡史講師

本研修は、受講者が作成する課題を取り扱いながらかなりリアリティのある議論を繰り返して進めていきます。

途中の課題提出では講師に対して様々な質問や悩みがぶつけられることも多々あります。戦略課題もあれば、チームメンバーに対する接し方など、課長が悩むと思われる様々な質問をしてきます。研修中には課長同士で真剣に話し合うことでもあり、同じ目線でリアルな課題に取り組んでいることが良くわかります。

研修のDay6では360度評価によるマネジメントスタイルの確認も行います。この結果は改めて自分を見直すことにもなります。

課長はどうしても忙しくなるポジションです。近年では「コンプライアンス」がより重要になり、現場マネジャーである課長の双肩に様々なことがのしかかります。一方で、成果に対するプレッシャーも同時にありますので、油断をするとコンプライアンス違反を起こしかねません。

これらを律するのが、結局のところ課長自身の「自分の軸」であり、研修の最後には自分がどうありたいのか、を考えて頂きます。敢えて研修の中でこうした時間を設けているのは、課長のみなさんは普段仕事について考えることを優先して、自分自身のことについてゆっくり考える時間がないためです。

一連の流れを通じて、単なる戦略論や現場論に引っ張られない、あるべきマネジャーに変化・進化していきます。

大手総合商社様|課長研修|進行表

テーマ 学習項目
Day1
経営戦略とは ・経営戦略とは何か?
・経営戦略のヒエラルキー
~理念、ビジョン、経営戦略、事業戦略
【演習】ビジョンを考える
環境分析 ・外部環境分析(3C分析、5Forces分析)
・内部環境分析(バリューチェーン分析)
・経営課題分析(SWOT分析)
【演習】経営環境を読み取る
事業ドメインと
経営資源配分
・業領域を定める意義
・ドメイン設定の切り口
・経営資源配分の考え方
・PPM分析
【演習】投資配分方針の立案
競争優位性 ・3つの競争戦略
(コストリーダーシップ、差別化、集中戦略)
【演習】競争戦略を読み解く
Day2
ケース演習 【HBSケース】テスラ・モータース
①テスラの経営課題は何か?
②テスラの戦略方針を提言せよ
③EV化によるビジネスモデルの変化
自社課題
ワークショップ
①自社の経営環境の整理
事前課題と前日の講義を元に、自部門の経営環境を整理、グループで討議する。
  ②最重要課題の分析
事前課題と環境分析結果をもとに、自部門の最重要課題を設定する。
  ③戦略の設定
事前課題と最重要課題の分析結果をもとに、自部門の戦略を設定する。
Day3
事業計画とは ・事業計画とは何か?
・事業計画には何が書かれているべきか?
事業計画の
ポイント
・戦略と施策
・売上とコスト、損益分岐点
・タスク分解とスケジューリング
自社課題
ワークショップ
①事業課題と戦略レビュー
  ②実行プランの作成
Day4
目標設定と評価 ・目標管理とは
・合理的でない人間の心理
・目標管理の仕組み
・目標管理に対する不満と改称のポイント
・目標設定のテクニック
・進捗管理と評価
【演習】ロールプレイによる目標管理実践の理解
部下育成 ・部下育成の考え方
・アメとムチ
・部下に対する科学的アプローチ
・役割のアサイン
【演習】遅刻ばかりする部下を変える
【演習】役割設定
Day5
コンプライアンス ・コンプライアンスとは何か?
・コンプライアンス違反(不祥事)の実相
・コンプライアンス意識の醸成
自社課題
ワークショップ
・戦略実行の結果レビュー
 (Keep/Problem/Tryによる検証)
Day6
リーダーシップ ・リーダーシップの基本的な考え方
・Lead the self
マネジメント
スタイル
・マネジメントスタイル調査結果確認
自分を見つめなおす ・自分のモチベーションの源泉
・なぜ、自分は仕事をしているのか?
【演習】モチベーションカーブと自分のモチベーション
自社課題
ワークショップ
・戦略実行の結果レビュー
 (Keep/Problem/Tryによる検証)
キャリア
ディベロップメント
・自分自身のキャリアを短期(1-3年)、長期(5-10年)で考え直す
リーダーとしての
コミットメント
・今後、自分が何をしたいかを再整理し、全員の前でコミットメントを発表する

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