こちらの事例の公共交通サービス企業様では、階層別研修のテーマを「論理的思考力の強化」とし、総合的な思考力の段階的・計画的の開発に取り組まれています。この記事では、3年目の若手社員向けの研修事例をご紹介します。
公共交通サービス企業|階層別研修(3年目研修)の概要
学んだスキルをすぐに実務に活かせるよう、小演習を多く盛り込み、反復トレーニングを可能にしています。
- 時間:7時間×2日
- 対象:3年目社員
- 課題:業務遂行のスピードと質を上げるため、仮説思考とロジカル・コミュニケーションを身につける
- 到達目標:仮説に基づく主張の組み立て、仮説立案・検証に必要な情報収集・分析ができるようになる
公共交通サービス企業|3年目研修の設計ポイント
後藤匡史講師
こちらの企業様は「論理的思考力」の段階的・計画的な獲得を目指して階層別研修を企画・実施されています。新入社員から課長職手前まで、それぞれ異なる研修ベンダーがプログラムを提供。シナプスでは、もともと4年目以降の層に対して、ロジカルシンキングの応用編として「ミーティング・ファシリテーション研修」と「問題解決スキル研修」をご提供していました。
そうしたご縁がもとで、論理的思考の基礎部分を習得すべき3年目社員研修についてもプログラムを提案してもらいたいとのご依頼を頂き、設計・ご提案する運びとなりました。
論理的思考を発揮して実務上の問題解決を実践する
後藤匡史講師
ロジカルシンキングを身につけることを人材要件としている理由は、3年目からは現場の戦力として業務に入っていくため、です。言われたことを言われたとおりにそつなくこなすだけではなく、次に求められることは何か、どうすればうまくできるか、自分で考えて主体的・能動的な動くことが求められます。
そして、そのためには、論理的思考を行動レベルにまで昇華してスキルを発揮する必要があります。このため、研修設計にあたっては、コンセプトを「実務で使える論理的思考」とし、「論理的思考を実務で使うとはどういうことか」、「仮説を立てながらロジカルに物事を考える・説明する」ことを体感しながら学べるよう組み立てました。
事務局様からの具体的なご要望としては、ワークを数多く取り入れること、そのワークも一般的なケースに加えて実務に沿ったものを取り入れ業務接続ができるもの、の2点。そこには「自分で考えられるようになり、仕事を組み立てて欲しい」という会社側の想いがありました。
論理的思考を段階的に獲得する
後藤匡史講師
こちらの公共交通サービス企業様では、2年目研修でロジカルシンキングの基礎を学ばれています。そのため、3年目では論理的思考の基本は理解されていることを前提として、どんな場面でどのように使うのかをイメージして頂くことを意識して研修プログラムを組んでいます。
社内での言語統一をしたいというお話をよくお聞きするのですが、今回はまさに「ロジカルシンキング」を言語、文化として根付かせており、仕事のスタイルとしてロジカルに物事を考えられないと業務が円滑に進んでいかない、という状況の企業様でした。
採用する人材にもロジカルシンキングの素養がある人が選ばれている、という印象です。
階層別研修実施の意義
後藤匡史講師
現在、シナプスでは、2年目、3年目、5年目のメンバーへ研修を実施しています。いずれも講師は私(後藤)が担当しています。年に1回はご受講者のみなさんにお目にかかっているわけですが、研修での言動を拝見するに、どんどん成長されていることを実感しています。この経年での成長実感については事務局様にフィードバックさせて頂いているとおり、階層別研修実施の意義を見いだされるところと考えています。
公共交通サービス企業|階層別研修(3年目研修)のカリキュラム
期間は2日間(1日7時間)。
仮説思考とロジカル・コミュニケーションについて、演習を繰り返して体得頂きます。
仮説思考 | ・仮説概論 ・フェルミ推定
・分解の技術
・仮説構築アプローチ
・演繹的アプローチ
・帰納的アプローチ
・論理構造
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【小演習】乗客数は何人?
【小演習】一般論から言えること
【演習】正しい論理展開にするには
【演習】どんな仮説が考えられる?
【演習】論理構造の検証
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ロジカル・ コミュニケーション |
・ビジネスにおけるコミュニケーション ・重要なポイントに絞り込む
・説明する力
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【演習】アドバイスしよう 【演習】良い会社?悪い会社?
【演習】根拠を考えてみよう
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総合演習 | ・【オリジナルケース】英会話スクールNOVO |