大手製造業様|新規事業開発研修|研修の概要
- 期間:半日(4時間) × 4回
- 対象:ある事業部の新規事業に関わるメンバー
- 課題:この事例の大手製造業様では、新規事業開発を推進するもののメンバーのスキルが十分ではないということと、メンバーが各々で業務遂行してしまっているため考え方が共有できておらずチーム内での齟齬が発生していた。
- 到達目標:新規事業の考え方を理解すると同時に、新規事業組織内で共通言語化する。
- 進め方:全4回とも、毎回、自分の新規事業テーマを題材にして、講義で考え方の理解→自分で考えてみる→全体で討議、の流れで実施。
大手製造業様|新規事業開発研修|導入の背景
大手製造業様のA事業部では、ある新製品領域の拡大を目指していました。技術の筋は良いものの、まだ市場が十分に見えていないことに加えて、生産工程でのハードルがいくつか存在しており、事業拡大をどう実現するかを悩んでいる、というタイミングでした。また、同時に、いくつかの強いと思われる技術の横展開を目指して新規事業を指向していました。
組織としては、多くの方が新規事業を体験したことがなく、ミッションとしては理解しているものの具体的にどうしたら良いかわからない、ということと、既存事業の営業部隊との連携が必要ではあるものの、どう進めて良いかわからない、という2点を課題として感じておられました。
大手製造業様|新規事業開発研修|研修設計のポイント
当初は「新規事業コンサルティング」での実施も検討していましたが、コンサルティングの形を取ると参加者が身構えてしまって主体性を発揮しにくくなる恐れがあったため、研修という形をとることにしました。
一方で、単なる知識インプットではやりたいことができないため、研修の形を取りながらも自分たちの検討しているテーマを題材とした研修を組み立てるようにしました。新規事業の考え方やフレームワークなどの知識インプットを行ったうえで、受講者自身が取り組んでいる新規事業テーマを題材にニーズやソリューションの仮説構築・検証などの具体作業をして頂ける構成となっています。
また、最終回には新規事業検討のためのメンタリングを行い、個別に課題の壁打ちも行いました。
大手製造業様|新規事業開発研修|カリキュラム

後藤匡史講師
多くの方が新規事業に対して前向きに取り組んでいるもののどうやってよいかわからないと感じており、全員が積極的にご参加いただきました。事務局様が狙った通り、「研修」と銘打ってスタートしたのもポジティブに働きました。
研修と壁打ちだけでは十分なプランにはなりませんが、それぞれが次の一歩に向けた検討を進められた、という点では意義のある研修になったと感じます。
大手製造業様|新規事業開発研修|進行表
テーマ | 学習項目 |
---|---|
Day1:新規事業の流れとリーンキャンバス | |
新規事業の流れ | ・新規事業はニーズとシーズのマッチング ・事業計画のポイント ~売れるか、勝てるか、儲かるか、できるか ・技術開発の場合はMFTで考えよう |
リーンキャンバス | ・リーンキャンバスとは? ①顧客の課題 ②顧客セグメント ③価値提案 ④ソリューション ⑤チャネル ⑥収益の流れ ⑦コスト構造 ⑧主要指標 ⑨圧倒的な優位性 |
Q&A | ・検討テーマに関するQ&A |
Day2:ニーズ仮説構築とインタビューテクニック | |
BtoB型ビジネス のニーズ分析 |
・ニーズとウォンツ ・企業顧客のニーズ ・市場性評価 ~マクロトレンドを見る ~分析フレームワーク(3C、SWOT) ~戦略の考え方(STP、競争優位性) |
ニーズ仮説の 組み立て |
・ビジネスにおける仮説 ・良い仮説とは? ・ニーズ仮説の立て方 ・ニーズの具体化(AsIs-ToBe分析) |
インタビュー テクニック |
・質問の組み立て ・トークテクニック |
Q&A | ・検討テーマに関するQ&A |
Day3:仮説検証ポイントとソリューションの組み立て | |
仮説と検証 | ・仮説とは何か? ・仮説検証のPDCAを回す ・バイアスに注意する |
ソリューションの 組み立て |
・ソリューションとは何か? ・オープン思考 ・トータルソリューション |
Q&A | ・検討テーマに関するQ&A |
Day4:新規事業開発メンタリングセッション | |
希望者のみ。個別のメンタリング | |
アイデアレベル (30分) |
論点は、アイデアの固め方。 インタビューポイントなどを素早く整理する。 [05分]アイデアや課題の説明 [20分]ディスカッション ・アイデアのウィークポイント ・アイデア磨きのための具体的なインタビューの仕方 [05分]今後の活動方針の整理 |
事業案検証中 (60分) |
個別の課題を整理。 検討事項や今後のアクションをじっくり考える。 [10分]事業案と課題の説明 [45分]ディスカッション ・課題の優先順位づけ ・事業案のストロングポイント ・重要検証ポイント [05分]今後の活動方針の整理 |