マーケティング・コンサルティングの概要

マーケティングコンサルティングの概要をお伝えします。マーケティングの果たす役割、マーケティングコンサルティングとは何を目的にどのようなことをするのか、ざっくりとお伝えいたします。どのようなときにマーケティング・コンサルティングが役立つのかについて、ご理解頂ける記事です。

更新日:2024年2月28日


マーケティングコンサルタント・後藤匡史

「仕事は、マーケティングコンサルタントをやっています」と自己紹介すると、リサーチ手法に関して質問されたり、最新のプロモーション施策についての見解を求められたり、リアクションは様々ですが、マーケティングとは何か、マーケティングコンサルタントはどのような仕事をするのか、まだまだ知られていないのだなと痛感します。

本記事では、まず「マーケティング」の機能について触れたうえで、「コンサルティング」とは何を目的にどのようなことをするのか、ざっくりとお伝えいたします。最後までご覧いただくと、どのようなときにマーケティング・コンサルティングが役立つのか、ご理解頂けることと思います。

マーケティングとは?

マーケティングとは「顧客ニーズへの適合と競争優位を構築する活動」です。その結果として、企業、事業、ブランド、製品・サービスの売上や利益の拡大を実現します。


マーケティングコンサルティングとは

マーケティングコンサルティングでは、お客様が成し遂げたいと考えている事業成果を実現すべく支援していきます。

マーケティング活動には、大きく、①調査・分析、②戦略構築、③施策組み立て、④実行の4つの段階があります。これらの活動は一律一様に進められるわけではありません。企業や事業ごとに課題が異なりますので、それに応じて重要な活動を特定し、適切に進めていく必要があります。そのため、マーケティングコンサルティングでは、お客様とともに乗り越えるべき課題はなにかを確認し、どの活動が重要かを判断したうえで、必要な支援を行うことになります。

①調査・分析フェーズでは、お客様のマーケティング課題を聞いたうえでコンサルタントが分析整理することが多くあります。

②戦略構築については、お客様の意思決定者やチームメンバーを交えてコンサルタントが議論をファシリテーションすることで、お客様にとって最大成果を導く戦略策定を支援します。コンサルタントがファシリテーションを行うのは、社内だけの検討では、論点に抜け落ちがあったり、社内事情が優先され過ぎたりケースがあり、必ずしも客観事実に基づく戦略的判断ができるとは限らないからです。

③施策組み立てや、④実行支援では、実際に事業に関わるチームメンバーと協力、また、営業部署や外部の広告代理店様等と連携しながら進めていくことになります。

マーケティングコンサルティングプロジェクトの進め方

マーケティングコンサルティングプロジェクトは、次の手順で進めます。

  1. マーケティング課題の確認と提案
  2. 契約締結
  3. 調査分析、討議
  4. 報告

マーケティング課題の確認と提案

まず最初に必要なのは、お客様の事業戦略やマーケティング上の課題を理解し、お客様とコンサルタントが課題解決について合意することです。

お問い合わせいただいた段階では「何をどうすればよいかわからない」という状態のこともあります。この状態で、お客様の頭の中が整理されていない状態コンサルタントがお客様と会話しながら、何が課題でどういう方針で対応すべきか、を議論することでコンサルティングプロジェクトのゴールや活動の方向性が見えてきます。その方向にあわせてコンサルタントから最適なプランをご提案いたします。

契約締結

次に、契約締結になります。コンサルティングを進めるにあたっては企業としての合意が必要になりますので、コンサルタントからの提案に対して、「やりたい」と思っていただいたら契約締結になります。

調査分析、討議

プロジェクトは基本、お客様とコンサルタントの討議を通じて進めていきます。①調査・分析の場合、市場調査などコンサルタントが主体となって動くものであれば、ある程度報告がまとまった段階で打合せを実施します。

一方で、②戦略構築や③施策組み立てであれば、定期的に打ち合わせを繰り返しながら、お客様にとってベストなプランを作り上げます。

④実行支援の場合は、週1回や月1回など頻度を決めて、KPIの確認と対策案の検討等、PDCAを回すことを主眼に進めていきます。

報告

プロジェクトの区切りが来る段階でコンサルタントから全体の報告を作成し、場合によってはお客様の経営陣に向けてご報告いたします。

マーケティングコンサルティングを活用して成果をあげるための4つのポイント

マーケティングコンサルティングサービスを利用する際、次の4点について考慮頂くと、より成果につなげやすくなります。


マーケティングコンサルタント・後藤匡史

個々に記載した内容は、当社のコンサルティングサービスだけでなく、一般的に成り立つ項目ですので、事前にご確認いただくとよいと思います。

(こうでないと成果が出ない、というつもりはありませんが、少し気にしていただけるとお客様にとって良いプロジェクトになります。)

仮説を持つ

まず最初に心がけて欲しいのは仮説を持っていただくことです。仮説の粒度は粗くてもかまいませんが、「今の自社の課題はおそらくこの辺にあり、こうしたらうまくいくんじゃないかと思っている」という程度でも構いません。

コンサルタントにお金を出してお願いしたら何かうまくいくのではないか、という淡い期待にお応えすることはできません。確かにコンサルタントはまた、定石や先行事例・類似事例に関する知識を持ち合わせ、論理的にお客様の課題を整理し、成功に導く提案をするように努めています。

とはいえ、お客様のビジネスについて一番よく知っているのはお客様ご自身です。だからこそ、まずはお客様なりに仮説をお持ちいただきたいのです。

情報を開示する

コンサルタントは出来る限りの情報を整理し、その中から意思決定をしていきます。市場の情報に関わるところは出来る限り仮説を立て、重要な情報については調査も行い最良の意思決定につなげるよう心がけます。

それでも、お客様の情報はお客様に開示して頂かない限りわかりません。例えば、「こういう意思決定をしたいと思っている」「他の事業部でこういう動きがありプロジェクトにも影響しそう」「今後こういう技術が世の中に出せるようになる」等の情報を聞いていると、最終のご提案が変わるケースも多々あります。

これらの情報を開示頂いてお客様にとって最も良い意思決定になるよう支援するのがコンサルタントであり、そのために秘密保持契約を締結します。お客様と同じ情報を持っていることで、お客様にとってベストな提案が出来るようになるのです。

決めたら必ず実行する

コンサルタントはあくまでも外部のプレイヤーです。実行支援に関わることもありますが、最終的に実行し、成果につなげるのはお客様自身です。マーケティングは最終的には手数、すなわち実行した施策の数がモノを言うケースもあります。良いと思ったら必ず実行する。その覚悟が必要となるでしょう。

相性の良いコンサルタントを選ぶ

お客様とコンサルタントには「相性」というべきものがあります。

ロジックを重視し、良い提案が出てくれば採用し成果につなげる。これがあるべき姿ではありますが、お客様も結局人であり、感情が影響するケースはあります。そんな時に「自分は少し不安もあるがコンサルタントから良いと思われる提案が出てきた」というときにどういう判断をするか?

信頼できるコンサルタントから提案が来れば「あのコンサルタントが言うのであれば間違いない。少し怖いけどチャレンジしてみよう」と思えるでしょう。逆に相性の合わないコンサルタントからの提案だと「なんか結局イマイチなコンサルタントだったな」で終わってしまうかもしれません。

小さなことかもしれませんが、プロジェクトを進めるうえでコンサルタントとの「相性」も重要なファクターです。


コンテンツに戻る