BtoBマーケティングとはーBtoCとの違いは?

BtoBマーケティングとは

BtoBマーケティングとは、法人顧客を対象としたマーケティングです。

BtoBとは、Business to Businessの略で、法人顧客相手のビジネスのことです。消費財向けの「BtoCマーケティング」と区別したいとき「BtoBマーケティング」と呼ばれます。また、BtoBマーケティングは、「生産財マーケティング」「ビジネスマーケティング」と呼ばれる場合もあります。

BtoBでもBtoCでも、マーケティングの基本は変わりません。「環境へ適合すること」「分析→戦略策定→施策」の戦略策定ステップを踏むことなど本質的な部分は同じです。

しかし、BtoBマーケティングでは、相手が法人という「組織」であることによる特徴が3つあります。

BtoBマーケティングの特徴(BtoCとの違い)

BtoBでは購買意思決定関与者が多く複雑

BtoBの購買意思決定関与者の具体例として、情報システムで購入で考えてみましょう。

情報システム購入のDMU(Decision Making Unit:意思決定関与者)例

  • 情報システム担当者が仕様の検討と稟議作成
  • 情報システム部門の課長、部長が承認
  • 利用者部門(営業部門など)のが使い勝手で意見をいう
  • 経理部門や購買部門が、金額について横やりを入れる
  • リスク管理部門が、セキュリティを確認する

BtoBでは、この意思決定関与者の全体像(DMUマップ)を把握したうえで、適切な営業活動を行う必要があります。

BtoBでは購買決定に時間がかかる。高額・長期的取引関係

BtoBでは、意思決定関与者も多く金額も高額となることから意思決定に時間がかかります。「窓口担当者は社内稟議を上げるだけ、意思決定権限は上司」というのもよくある構図です。
また、BtoBでは単発の取引だけでなく、複数回、年単位の長期的な関係を築くことが多くなります。エントリー顧客からロイヤル顧客に育てる「顧客育成」の概念も必要になります。

BtoBでは意思決定に経済合理性が重視される

BtoBビジネスにおける法人顧客は、本質的には、「自社が儲かるかどうか?」という判断軸。つまり「経済合理性」を重視して意思決定します。
消費財のように「かっこいいから衝動買いした」という情緒的購買行動がおきにくく、合理性を求められます。
また、BtoBでは、経済合理性は数値換算しやすいため、顧客の価値をできるだけ数字で示すことも重要です。

BtoBマーケティングの学び方

BtoBマーケティングは学びにくい?

BtoBマーケティングは本質的にはBtoCと変わらないというお話をしましたが、BtoBマーケティングは消費財に比べて学びにくい面もあります。

BtoBの実務経験豊富な講師が少ない

消費財の広告出身のマーケティング講師は多いですが、BtoBを深く理解した講師は一握りしかいないのが実情です。

BtoBで議論できる話題・商材が少ない

例えば、シナプスのマーケティング基礎研修では「スターバックス」「ユニクロ」などを誰もが知っている題材でマーケティングを検討します。その理由の一つは「誰でもある程度認知しており知識格差が少ない。その場で議論しやすい」ことです。
消費財向け商材では、議論するための前提知識を共有できるものは多いです。一方、BtoBでは、前提知識共有できるものは少ないです。例えば「自動車の一部品であるヘッドランプ」について議論しましょう。と言われても難しいでしょう。

BtoBマーケティングの学習・議論に適したテーマ

BtoB企業のケースディスカッションをする

BtoB企業のケースを事前学習しディスカッションします。ケース読み込みによる事前学習で共通知識をつくります。

BtoBマーケティング教育で、自社企業の商品・顧客を課題にする

自社商材を題材にすることで共通知識を持った題材で議論できます。また、身近な事例でマーケティングフレームワーク活用法を体感することで実践での活用イメージが持ちやすくなります。

「BtoBマーケティング」を学ぶ企業研修

「BtoBマーケティング研修基礎」は、BtoB企業向けにマーケティング思考の基礎を共通言語化する企業研修です。マーケティング戦略プロセスのエッセンスを抑えつつ、BtoBに精通したコンサルタントが「DMU」「購買プロセス」「経済合理性」など、BtoBマーケティングの基本ポイントも解説します。



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