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【企業研修事例】医薬品メーカー|交渉力研修

ロールプレイ演習を多く盛り込んだ交渉力研修。営業パーソンがバイヤーとの交渉において相手方の圧力に屈しない術を理解し実務で使えるようになることを目指した取り組みです。

更新日:2024年2月9日

本研修は、医薬品や化粧品の製造・販売を行う会社様の若手営業パーソンに対して、商談での交渉力を高めることを目的として実施しました。

交渉力研修ご依頼の背景は大きく2点あり、 「コロナ禍を通じ、若手営業パーソンのリアルな商談経験が低下していること」 「お客様企業である担当バイヤーの交渉圧力(特に値引きの圧力)が強く防戦が続いていること」 でした。

研修では交渉の基本事項はもちろんとして、圧力への耐性を身につけてもらうべく、実際の商談現場をイメージしたロールプレイを多く盛り込み、交渉に必要なスキルの伝授と、本番への耐性をつけていただきました。

医薬品メーカー|交渉力研修|概要

  • 研修期間:3ケ月程度のインターバル(実践)はさんで全2日
  • 受講対象:20代~30代前半の営業パーソン(約20名)
  • 到達目標:営業パーソンがバイヤーとの交渉において相手方の圧力に屈しない術を理解し実務で使えるようになること

医薬品メーカー|交渉力研修|設計のポイント


コンサルタント・河北陽介

この事例の医薬品メーカー様の研修ご担当者様は「コロナ禍を通じ、若手営業パーソンのリアルな商談経験が低下していること」を危惧し、交渉力研修を企画されました。

経験不足を補うことが目的の一つだけに、現場ですぐに使える交渉テクニックをリアルな交渉体験をして頂きながら習得して頂くことを第一に考えて研修を設計しました。また、同時に応用力をつけて頂きたかったので、根本の考え方もご理解頂く必要があると思いながら、教材のカスタマイズに取り組みました。

受講対象は、リアルな商談経験が低下しているためにバイヤーからの値引き交渉に屈しがちな若手営業パーソンです。交渉テクニックには、知っていれば使えるテクニックと、場数を踏んで使えるようになるテクニックの2つがあります。この交渉力研修は、実務で発揮できるスキルを習得頂けるよう、次の3つをポイントに設計されています。

  • 単なる交渉テクニックにとどまらない、応用可能な考え方を理解頂くこと
  • 攻守両方の役割を演じるロールプレイにより、確実な実務接続を図ること
  • 実務活用状況に対するアドバイスで、スキル実践の勘所を養うこと

単なる交渉テクニックにとどまらない、応用可能な考え方を理解頂くこと

研修企画の背景には「値下げ圧力に屈しがち」という営業現場のお困りごとがあったのですが、百戦錬磨のバイヤーに対抗するには、小手先のテクニックだけでは太刀打ちできません。

バイヤーが値下げを希望してきた場合、背景として会社の売上目標達成があることは想像がつきますが、その他にも、周辺の競合店に負けないための集客効果やバイヤー自身の評価をあげたい、といった事情や心理が複合的にはたらいているのが通例です。そして、バイヤー側の真意を把握できれば、値下げや交渉決裂以外の他の妥協点を見つけることが容易になります。

つまり、バイヤーの真意=ニーズが何かを事前に想定し、交渉の場でそれらの仮説の確からしさを検証していくことで、安易な値下げを回避することができるのです。この交渉力研修では、交渉テクニックの紹介や使い方にとどまらず、こうした交渉における基本的な考え方について、演習を設けてご理解頂けるよう工夫をしています。

攻守両方の役割を演じるロールプレイにより、確実な実務接続を図ること

この交渉力研修では、ロールプレイを多用し実務に近い状態をつくりだし、実務接続を強く感じられる設計にしました。

ロールプレイでは、全員が営業側とバイヤー側の両方の役割を演じることができるように、異なるケースを2つご用意。交渉の相手方の立場にたつという経験はなかなかないもの。普段感じることのできないバイヤー視点を体感頂く機会を設けることで、新たな気づきを得て頂くことができました。


コンサルタント・河北陽介

受講生同士のロールプレイに加えて、講師がバイヤー役、受講者代表数名が営業役を演じるロールプレイも実施。講師がバイヤー役として容赦なく要求をぶつけます。本番さながらの緊張感をもって商談を体感頂けたと感じています。

実務活用状況に対するアドバイスで、スキル実践の勘所を養うこと

今回の交渉力研修は全2日間で行いましたが、1回目と2回目の間に3ヶ月間のインターバルが設けられています。この期間は、1日目で学んだ考え方やテクニックを使う実務接続期にあたります。単に実務で使ってみる、だけでなく、業務上対応した商談についてレポートを作成・提出して頂き、個々の状況についてアドバイスを行いました。

レポート作成を課することで、できているところとどこに改善余地があるかをご自身で言語化して振返ることができます。併せて、アドバイスを受けることで、どうすればより良くなるのか、スキル向上に向けた方針をたてることも可能になります。

医薬品メーカー|交渉力研修|カリキュラム詳細

Day1



カリキュラム 学習の狙い
1.イントロダクション 講師紹介やアイスブレイク
2.交渉に関する基本事項
  • ニーズとは何かを理解し、バイヤーの真意を探る重要性を学ぶ
  • BATNAやZOPAなど、交渉において必要となる基本概念について理解する
3.ロールプレイ①
「マンション販売」
マンション販売の営業と顧客に分かれ、マンション販売の交渉シーンを体感。BATNAやZOPAを意識する重要性を体感する
4.ロールプレイ②
「シナプスカメラの価格交渉-A」
電機メーカーの営業と小売店のバイヤーに分かれ、TVの価格交渉から、バイヤーにニーズを把握する重要性を学ぶ
5.ロールプレイ③
「シナプスカメラの価格交渉-B」
ロールプレイ②に似たケースを、営業とバイヤーを入れ替えて行う

Day2



カリキュラム 学習の狙い
1.イントロダクション 前回の学びの共有
2.実務上の課題ディスカッション
  • インターバル期間中の商談の気づきの共有
  • 価格交渉に陥らないための事前の防止策を議論
3.ロールプレイ④
「「シナプスカメラの価格交渉-講師バイヤー」
講師をバイヤーとして、価格圧力の厳しい環境を想定したロールプレイを行う(代表者を数名選抜)


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