ペネトレーションプライス(penetration price)とは、導入期から一気に市場への早期普及を図り、成長カーブに乗せることを目的とする価格設定のことです。
ペネトレーションプライシングとは
ペネトレーションプライス(penetration price)を取る価格戦略を、「ペネトレーションプライシング(penetration pricing:ペネトレーション価格戦略)」といいます。英語でペネトレーションとは、「浸透すること」です。導入期から一気に市場への早期普及(浸透)を図り、成長カーブに乗せることを目的とする価格設定のことです。
中長期的なコストの低下にともなって収益を確保するため、規模の経済性や経験曲線普及にともないコストの低下が起こることが前提となります。
参入当初は投資過多になりやすいので、大手企業がとりやすい戦略です。
ペネトレーションプライシングの特徴
- 低価格戦略(採算割れもありうる)
- 早期普及促進、市場拡大、シェア獲得
- 規模の経済が効果的
- 中長期的には収益化
- 多くの場合、品質僅差
価格戦略の選択
新製品の価格を幾らにすべきか、と言うのはきわめて難しい議論です。
既に存在する市場に新規参入する場合には顧客にある程度「値ごろ感」が出来ていますので、それから大きく変化させるのは難しいのですが、ド新規の商品を投入する場合、難しい意思決定を迫られます。
「ペネトレーションプライシング」と「スキミングプライシング」
新規参入における価格付けは、大きく二つの方針があります。すなわち、「高価格に設定し利益を獲得する」か、「低価格に設定し数を普及させるか」の二択です。これらをそれぞれスキミングプライシング(skimming pricing):高価格に設定)、ペネレーションプライシング(Penetration pricing:低価格に設定)と呼びます。
これらは戦略方針によっていずれも取り得ますが、市場・事業特性によってやりやすい、やりにくい、と言うものはあります。
「価格戦略」を学ぶ企業研修
「マーケティング研修基礎」は、1万人が受講したマーケティング基礎プログラムです。「マーケティング戦略基本プロセスの流れ」「論理的思考法」「顧客ニーズの本質」を学びます。単なる知識に終わらずマーケティングの実務応用に使える論理的マーケティング思考法を身につけます。「マーケティング戦略思考」を共通言語として組織浸透させるための社員集合研修として最適です。
お客様の声:東京電力エナジーパートナー様
冨山様
元々、商品開発室は多様性のあるメンバーなので、プロジェクトを進めるときに共通言語を持つことが狙いでした。
複数のプロジェクトが並行して動いているのですが、共通言語としてマーケティングのフレームワークを使うことが当然になってきていますね。半年間で、すでにサービスをローンチさせた人もいます。