購買決定要因(KBF)とは
購買決定要因(KBF)とは、Key Buying Factorの略で、購入対象となる製品を構成する価値や価格の中で、顧客が商品の購買を決める際に、重視する要素(Key Factor)のことです。
例えば、モバイルPCの購買決定要因(KBF)としては、「価格」「速さ(高速CPU)」「バッテリー駆動時間」「小型軽量」「デザインのよさ」「ブランドイメージ」などが考えられます。
購買決定要因(KBF)は、ターゲティングとポジショニング(STP)を考える上で必須な要素です
購買決定要因(KBF)の活用法
ターゲティングで異なる購買決定要因(KBF)
購買決定要因(KBF)は、通常ターゲティングによって異なります。
例えば、外出が頻繁な営業マンが仕事用PCとして購入するのであれば「速さ(高速CPU)」「バッテリー駆動時間」「小型軽量」を重視するでしょう。また、自宅向けの個人購入であれば「デザインのよさ」「ブランドイメージ」を重視する層が多いかもしれません。
ターゲット顧客に合わせた購買決定要因(KBF)を設定し、ターゲットが重視するKBFを元に自社のポジショニングを検討しましょう。
購買決定要因(KBF)を元にポジショニングを作成
ターゲットを決めたあとは、ポジショニングを決める必要があります。顧客の購買決定要因(KBF)を元にポジショニングマップを描いた上で、他社と差別化できるような自社のポジショニングを決定しましょう。
逆にいうと、KBFに基づかないポジショニングは意味がありません。ポジショニングは、あくまで顧客目線で決定する必要があります。自社目線でポジショニングを検討してしまっていることなないでしょうか。陥りやすいミスですので、注意しましょう。
BtoBマーケティングにおける購買決定要因(KBF)
購買決定要因(KBF)の原則はBtoCと変わらないですが、BtoBマーケティングにおける2つの特徴があります。
KBFは経済合理性で選択
BtoBでは、法人組織の特長として、購買決定要因(KBF(は「経済合理性につながる」のが基本です。また、KBFの重要度の選択基準は、上位目的の経営成果に対する定量的経済インパクトの大きさで決まります。
DMU(意思決定関与者)ごとに異なるKBFを把握
「経営者は、売上向上・コスト削減重視」「システム担当者は、リスク回避重視」など「BtoBでは同じ組織でもDMU(意思決定関与者)ごとにKBFが異なる」場合があります。そのため、真のキーマンは誰かを見極めKBFを把握し、DMUタイプごとに異なるアプローチが必要です。
まとめ
購買決定要因(KBF)は、マーケティングの重要な基本方針である「ターゲティング」「ポジショニング」を考える上で、重要なポイントです。
日頃「顧客の購買決定要因を考えてターゲティングとポジショニングを考えているか」を改めてチェックしてみましょう。
「購買決定要因(KBF)」を学ぶ企業研修
「マーケティング研修基礎」は、1万人が受講したマーケティング基礎プログラムです。「マーケティング戦略基本プロセスの流れ」「論理的思考法」「顧客ニーズの本質」を学びます。単なる知識に終わらずマーケティングの実務応用に使える論理的マーケティング思考法を身につけます。「マーケティング戦略思考」を共通言語として組織浸透させるための社員集合研修として最適です。
お客様の声:東京電力エナジーパートナー様
冨山様
元々、商品開発室は多様性のあるメンバーなので、プロジェクトを進めるときに共通言語を持つことが狙いでした。
複数のプロジェクトが並行して動いているのですが、共通言語としてマーケティングのフレームワークを使うことが当然になってきていますね。半年間で、すでにサービスをローンチさせた人もいます。
株式会社シナプス
マーケティング基礎研修のご案内です。株式会社シナプスは、事業成長に繋がる人材育成プログラムを提供する企業研修・社員研修の専門会社です。マーケティングの実務経験とコンサル経験を持…