商品開発室 開発企画グループ マネージャーの冨山様

東京電力エナジーパートナー株式会社様(以下、東京電力エナジーパートナー)は、2015年4月発足し小売電力、ガス事業などを行っている企業です。「挑戦するエナジー。」をスローガンにお客様とともに発展するパートナーになることを目指しています。

2016年5月、東京電力エナジーパートナーで新商品開発機能を持つ「商品開発室」全メンバーに対して「マーケティング研修基礎」を開催しました。

今回は、商品開発室 開発企画グループ マネージャーの冨山様にシナプスの研修実施の背景や研修開催後、半年経っての商品開発室メンバーの変化などについて伺いました。


新規事業や新商品開発を役割とする「商品開発室」が発足


インタビュアー) まず、商品開発室の役割について教えてください。


新商品開発メンバーを集約

冨山) 商品開発室ができたのが2016年の5月です。東京電力が分社化し、これまでの「電気を届けるだけ」の事業者から、いかに脱皮していくか、が課題でした。

「今後、いかにご家庭のお客様に電気の付加価値を提案していくか」。そのための新規事業や新商品開発を主導するのが商品開発室です。

元々、メンバーは複数の部署に分散していたのですが、「組織としてまとめないと求心力がでない」ということで、社長が室長を兼ねて商品開発室を立ちあげました。

新商品開発で全員で議論できるマーケティング共通言語を作りたかった

「マーケティング研修基礎」で多様性のあるメンバー間での共通言語を作る


インタビュアー) 今回、どのようなきっかけで「マーケティング研修基礎」の開催を検討されたのでしょうか?

冨山) 商品開発室では「新しいことを事業としてまとめ、世の中に生み出していく」ことがミッションです。そのため、元々様々な部署から多様性のあるメンバーを集めてできた組織です。

しかし、多様な人材は揃っているものの、このような「事業を生み出すこと」を体系立てて経験したことがある人が少なかった。また、組織全体のマーケティング知識レベルが揃っていませんでした。

そこで、「新商品開発プロセスで、全員でコミュニケーションできる共通言語を作りたかった」んです。組織としてのマーケティングの総合力が足りなかったと感じていました。

研修で、新商品開発責任者としての「意思決定体験」をメンバーに積ませる

冨山) 共通言語を作ることに加えて、各メンバーの「意思決定体験」が必要だと思いました。みんな真面目なので、本を読んでマーケティングツールの使い方を「知識」としては知っている。しかし、ツールを使って実際にどのように判断していくか、ケースメソッドを利用して「事業責任者として意思決定を行う機会」を作れたのは良かったと思います。

これまでは、自分で意思決定はせず「分析しました。あとの判断はお任せします」という仕事の仕方をしてきた人が多かったようです。「事業の意思決定において決断を迫られること」が無かったのです。

そのため、「同じツールを使っても、分析次第で解釈が違う。そして簡単に答えが出るものではない。しかし、その葛藤の中で意思決定をしていかなければいけない」という経験をしてほしかったですね。

半年前との違いは視点の拡大と議論の活性化

「部下に教える」から「部下と一緒に考える」スタンスに変わった


インタビュアー) マーケティング研修を開催していかがでしたか?こう変わったというエピソードがあれば教えてください。

冨山) 商品開発室ができる際に、公募で自ら手を上げてきた若手の女性メンバーがいます。彼女は素養は他のメンバーとあまり変わらないのですが、「貪欲さ」が違いました。

彼女は、今まで自分のやっていたアイデアを「環境分析→基本戦略→具体的施策」というマーケティング研修で学んだ「マーケティング戦略アプローチ」という基本フレームワークにまとめて、翌週ぐらいに私に見せてくれたんです。うれしかったですね。習ったこと、経験したことをスポンジのように吸収していました。

また、「これでやっと『会話』ができるな。スタートラインに立ったな」と思いました。今まで私は、彼女が新商品開発で考えたものに対して「教えるというスタンス」が多かったんですね。しかし、これからは私は「アドバイスをする立場」から「一緒に考えるスタンス」になります。部下と一緒に、新商品開発の未知の世界に足を踏み込んでいくわけです。


マーケティングフレームワークが共通言語として浸透してきた


インタビュアー) マーケティング研修から半年経って、商品開発室の組織全体としては何か変化はありましたか?

冨山) 元々、商品開発室は多様性のあるメンバーなので、プロジェクトを進めるときに共通言語を持つことが狙いでした。複数のプロジェクトが並行して動いているのですが、共通言語としてマーケティングのフレームワークなどを使うことが当然になってきていますね。半年間で、すでにサービスをローンチさせた人もいます。

ホワイトボード活用で新商品開発議論が活性化

インタビュアー) 他に商品開発室の組織として変わったことはありますか?

冨山) 商品開発室では、各グループに1枚ずつホワイトボードがありますが、ホワイトボードを使う頻度が高くなりました。ホワイトボードにフレームを書いて議論する。そのあと議事録として写真をとり、必要あれば資料に落とす。以前より使用頻度が格段に上がりました。

インタビュアー) マーケティング研修に限らず、シナプスの研修のグループワークでは「研修中はホワイトボード前に全員で立って議論する」ことを徹底しています。


※写真はイメージです。

冨山) マーケティング研修を受講するまでは、そこまでホワイトボードを使って議論する文化はなかったですね。研修でホワイトボードを使うとみんなの意識が共有できるということを知りました。

研修が終わった後は、各プロジェクトで研修前にはホワイトボードを使わなかったような人も、積極的にホワイトボードを利用するようになりましたね。ホワイトボードを使うことが組織文化になり、組織内の議論がより活性化するようになったと思います。

半年前との違いは、多様な視点の増加と組織的な議論活性化

インタビュアー) まとめると、東京電力エナジーパートナーの組織としてマーケティング研修を開催した半年前との大きな違いは何でしょうか?

冨山) この半年間をまとめると違いは、大きく2つですね。 まずいろいろな角度からモノを見れるようになってきたこと。1人の考えに、異なる視点、埋め切れていない視点からお互いに指摘できるようになってきました。

また、ホワイトボードを使いこなせるようになって「議論慣れ」したと思います。とにかく、商品開発室内の議論が組織として活発になってきましたね。

マーケティングにおける仮説思考の必要性が浸透してきた

インタビュアー) マーケティング研修で「仮説を立てる」ことの必要性に目覚めた方がいて、「仮説思考」がかなり浸透していると伺いました。

冨山) 顧客分析でヒアリングしたいとき、その前提の仮説が弱いことがわかってきました。「特に、新商品開発では、仮説を立ててからデータを集めないと、そもそも分析するためのデータとして使えない」というのが浸透してきましたね。

商品開発室以外から新商品開発の市場調査依頼がくることがあります。しかし、仮説をはっきりと認識できていないケースが多いんですよね。「『やる』ということは決まっているのでデータだけほしい」といってきます。そんなとき「仮説なしで、データ収集だけしても意味がないのではないか」と、仮説思考に基づいて、はっきりわかるようになってきました。

今後は、マーケティング力をまた一段進んだフェーズに進んでいきたい

プレゼンテーション力を磨き新商品開発アイデアをより良いモノに

インタビュアー) 今後、商品開発室の人材育成として考えていることはありますでしょうか?


冨山) プレゼンテーション能力の向上でしょうか。プレゼン力が低いと感じます。ロジカルかつシンプルに表現しなければいけないところで、細かく書き込んた資料を作ってしまうことが多いです。

今は、マーケティングスキルや議論の仕方そのものが浸透してきたところです。さらに、1段階進んでプレゼンテーション力を磨いて、「プレゼンにより周りを巻き込んでいく、新商品開発アイデアをより良いものにしていく」ようにしたいですね。

電力が計画経済から自由化になり、しっかりマーケティングをしていく


冨山) 家庭用の電気の自由化前は、「マーケティングより計画経済」でした。

電力自由化となり、東京電力エナジーパートナーが選ばれていくときに、「市場がどうなって、市場からは何を求められているだろう」など、しっかりマーケットをみて新商品開発を考えていかなければいけません。

今後も商品開発室として、マーケティングに特化しているシナプスに対する期待は大きいと思います。




東京電力エナジーパートナー様で実施した企業研修プログラム


「マーケティング研修基礎」共通言語で顧客思考の組織を作る方法

1万人が受講したマーケティング基礎プログラムです。「マーケティング戦略基本プロセスの流れ」「論理的思考法」「顧客ニーズの本質」を学びます。単なる知識に終わらずマーケティングの実務応用に使える論理的マーケティング思考法を身につけます。「マーケティング戦略思考」を共通言語として組織浸透させるための社員集合研修として最適です。

研修プログラムの詳細は 『「マーケティング研修基礎」共通言語で顧客思考の組織を作る方法』をご覧ください。


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