~ デジタルが実現させるB2B企業の「営業貢献」と「ブランディング」 ~

日本電気株式会社(以下、NEC)といえば、皆さまよくご存じかと思いますが、現在の主要産業は人工衛星などの社会ソリューションインフラから、民間企業や官公庁などの事業課題をシステム構築によって解決するソリューションプロバイダーで、いわゆるB2Bビジネスの会社です。

お客様が企業、公共事業といったB2Bビジネスのマーケティングにおいて、Webやデジタルには「どのような役割」が期待されるのでしょうか。

同社にとって、リード獲得に繋げる「営業貢献」「ブランディング」の2つの役割を果たす、コーポレートWeb。それに加えて、次世代に挑むビジネスブレークスルーの“場”として据えたオウンドメディア「WISDOM」の事例などを中心に、なかなか見えにくいB2Bのビジネスのデジタルマーケティングの取り組みについて、同社 CRM本部 デジタルマーケティング シニアエキスパートの田中滋子氏語って頂きます。

前回の第4回までは全てB2Cの企業様におけるマーケティングの話でしたが、今回の第5回は初のB2Bの企業様からの講演となります。 B2B企業様の開催については多くのご要望のお声を頂いておりました。この機会に是非、ご参加ください。

(なお、同氏のインタビュー記事は株式会社シナプス デジタルマーケティング戦略室室長の村上佳代のベストセラー著書「マンガでわかるWebマーケティング ~マーケッター瞳の挑戦~(改訂版)」の第5章にも掲載されております。)



講演者:日本電気株式会社 田中滋子(たなか しげこ)氏


日本電気株式会社
IMC本部 デジタルマーケティング シニアエキスパート

日本電気株式会社入社後、1996年よりBtoBソリューション系サイトの企画運営、Webマーケティングに携わる。
2000年には、メルマガ、会員制サイト(現WISDOM)を立ち上げ、運営を推進。
2005年から、NECグループWeb統合化プロジェクトに参画。
2009年より、グローバルWeb統合プロジェクトを推進。NECグループのWeb活動全体を統括。

● 企業研究会Webマネジメントフォーラム 運営幹事
● 日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会 代表幹事

プログラム概要

◆18時30分 : 受付開始
◆19時~19時5分 : ご挨拶 株式会社シナプス代表取締役 家弓正彦
◆19時5分~20時5分 : 日本電気株式会社 田中滋子氏講演
◆20時15分~20時45分 : 田中氏との対談(株式会社シナプスコンサルタント 海老原)
◆20時45分~20時55分 : 質疑応答

開催内容

◆日程: 2018年4月25日(水)
◆時間 :
  講演 19:00~20:55
◆参加料金:
 【事前振込】3,000円 ※事前振込 4月20日(金)迄※
 【当日現金払い】4,000円

会場


会場 : 銀座フェニックスプラザ
〒104-8139 東京都中央区銀座3-9-11 紙パルプ会館

●東京メトロ銀座線、丸ノ内線、日比谷線「銀座駅」A12・A13出口より徒歩2分
●都営浅草線「東銀座駅」A7・A8出口より徒歩1分
●JR山手線「有楽町駅」中央口より徒歩7分

お申し込み

下記のお申し込みフォームよりお申し込みください。お申し込み後、事務局よりお申し込み確認のメールを差し上げます。


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~ キリンブランドのファンづくりとデータマネジメントの関係に迫る ~

キリンといえば、皆さまの中で知らない方がいないほど、国内トップクラスの認知度を誇る飲料メーカーです。そのキリンが今、組織的なデジタルマーケティング推進で大きく注目を浴びています。

これまでのコンシューマーブランドにおいてはお客様の動きが直接見えない、購入に至ったのか等の効果が計りにくいと言われることが一般的でした。
しかし、デジタルマーケティング分野の、特にデータ活用におけるテクノロジー、ソフトウェアの進化、市場やお客様のリテラシーの向上により様々な取り組みが可能となりました。

今回渡辺氏には、キリンがデジタルマーケティングをどう位置づけ、どのように活用しているのか、デジタルマーケティングの役割を発揮するためにどのような組織体制になっているのか、ご自身のマーケティングの考え方をお話し頂く予定です。

前回の第3回に引き続き、デジタルトランスフォーメーションを課題に捉えている方には、非常に参考になり得るものが多い機会になることと思います。



講演者:キリン株式会社 渡辺尚武(わたなべ なおたけ)氏


キリン株式会社
デジタルマーケティング部 部長
渡辺 尚武氏

慶應義塾大学 経済学部卒業
麒麟麦酒株式会社 入社
キリンビバレッジ株式会社 商品企画部
キリンビール株式会社の営業部門
(宮城営業部長・福井支社長・中部圏営業企画部長等)
同 マーケティング部門(商品開発研究所長等)を経て
2014年よりデジタルマーケティング部門の立ち上げに参画

プログラム概要

◆18時30分 : 受付開始
◆19時~19時5分 : ご挨拶 株式会社シナプス代表取締役 家弓正彦
◆19時5分~20時5分 : キリン株式会社 渡辺尚武氏 講演
◆20時15分~20時35分 : 質疑応答&対談
◆20時35分~20時55分 : ネットワーキングタイム
◆21時 : 終了

開催内容

日程: 2017年12月5日(火)
時間 : 19:00~21:00 講演
セミナー料金:
【事前振込(12/1迄)】講演のみ:3,500円
【当日現金払い】講演のみ:4,000円

会場


会場 : 銀座フェニックスプラザ
〒104-8139 東京都中央区銀座3-9-11 紙パルプ会館

●東京メトロ銀座線、丸ノ内線、日比谷線「銀座駅」A12・A13出口より徒歩2分
●都営浅草線「東銀座駅」A7・A8出口より徒歩1分
●JR山手線「有楽町駅」中央口より徒歩7分

お申し込み

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~ 花王の徹底した「顧客理解」を支えるデジタルマーケティング存在意義 ~

本セミナーは終了いたしました。下記は、レポートページとなります。是非ご覧ください。
■ 「大量のテレビ広告」だけで売れる時代は終わった今、どう消費者にアプローチすべきか。
■ ライフスタイルの多様化に応じたデジタルマーケティングを実践する花王

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花王といえば、皆さんご存じのように家庭用品と化粧品という2大消費財メーカーとして、国内トップクラスのシェアを誇る会社です。その花王が今、デジタルマーケティングで大きく注目を浴びています。なかには、消費財メーカーとデジタルマーケティングがうまく繋がらない方もいるかもしれません。

しかし花王は、早い時期から徹底した「顧客理解」の精度をより高めるため、一般的な調査だけでなく、エスノグラフィ等を活用し、あらゆる生活のシーン、コミュニケーション接点での顧客データを蓄積し、「顧客目線」「顧客の立場」に徹し、商品開発や新規事業開発に活用してきました。
それにより、経営層、マネジメント層から若手の社員に至るまで、顧客情報やデータを読み解き、それをもとに議論をし、意思決定を行うというデータドリブンな組織になりつつあります。

さらに2000年以降、花王の顧客理解や広告コミュニケーションも従来の手法に加えて、幅広くデジタル接点やデジタルデータを活用したものへと深化してきました。このような花王のデジタル化を長年にわたり推進し、2014年にデジタルマーケティングセンターを新設されたのが、今回のCMOセミナーで講演頂く花王株式会社の石井龍夫氏です。
今回石井氏には、花王という会社がデジタルマーケティングに何を期待し、どんな役割を持たせているか、その役割を発揮するためにどのような組織体制になっているのか、そして石井氏の考えるマーケティング論、デジタルマーケティング論とは何かをお話頂く予定です。
自社のデジタルトランスフォーメーションを課題に捉えている方には、非常に参考になり得るものが多い機会になることと思います。



講演者:花王株式会社 石井龍夫(いしい たつお)氏


花王株式会社 デジタルマーケティングセンター
シニアフェロ― 石井龍夫氏

1980年花王に入社、販売部門を経験後、事業部門でブランドマーケティング業務に14年携わり、メリーズ・ロリエ・ビオレ・アジエンス等のブランドマネージャーを歴任。2003年から花王のweb活用戦略と企画運営に携り、2014年3月には、デジタルマーケティングセンターを新設、2017年1月に退任するまで花王のデジタルマーケティング活動を統括。
社外では、日本マーケティング協会のマーケティングマイスターやデジタルメディア広告電通賞の審査委員長、adobeマーケティング創世の会の理事長も務める。

プログラム概要

◆18時30分 : 受付開始
◆19時~19時5分 : ご挨拶 株式会社シナプス代表取締役 家弓正彦
◆19時5分~20時5分 : 花王株式会社 石井龍夫氏 講演
◆20時10分~20時40分 : 対談(訊き手 株式会社シナプス 村上佳代)
◆20時40分~20時50分 : 質疑応答
◆21時~22時 : 懇親会

開催内容

日程: 2017年9月21日(木)
時間 : 19:00~22:00 
セミナー料金:
  8月中お申込みの場合 3,500円(税込み)振込期日9/5(火) /
 当日支払いの場合 4,000円(税込み)
懇親会料金:無料

会場


会場 : TKP東京駅八重洲カンファレンスセンター 8階8C
〒104-8388
東京都中央区京橋1-7-1
http://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/cc-tokyo-yaesu/access/

●JR京浜東北線、京葉線、山手線、総武線、東京駅 八重洲中央口 徒歩5分
●東京メトロ丸ノ内線 東京駅 八重洲中央口 徒歩5分
●東京メトロ銀座線 京橋駅 7番出口 徒歩2分
●東京メトロ東西線 日本橋駅 徒歩5分
●都営浅草線 日本橋駅 徒歩5分
●東京メトロ銀座線 日本橋駅 徒歩5分

お申し込み

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~デジタルをわかってない人は経営者になるべきではない!~(後編)

前編はこちら

3.「ソーシャル」

3つめ「ソーシャル」です。以前はSNSという言い方をしていましたが、最近では「ソーシャル」という表現の方が主流となりつつあります。また、依然として経営者が気にする用語で、中でも最近は「LINE、インスタ(instagram)はどうなんだ?」のようです。

「オイシックスを使っていることを誰かに伝えたい」

オイシックス社の定期会員12万人中8万人はすでにLINE登録していただいています。普段からLINEを使っているお客様には、利便性が高く使い勝手が良いからだと思っています。LINE以外で最近注目しているのはinstagramです。instagramは、今後より注目してマーケティングをしていくべきかと考えています。

オイシックスはまだまだソーシャル上の企業アカウントを使いこなしているとは言えません、今後は、より力を入れていきたいと考えています。活用のポイントとしては以下の2つとしています。

  • 自社のアカウントをどう使っていくか
  • 世の中のソーシャルメディアにオイシックスの話題をどう拾ってもらえるか

ちなみにオイシックスは後者が得意で、世の中のソーシャルメディアにどう拾ってもらえるかに関しては、比較的できています。instagramグラムでオイシックスを検索すると結構いろんな人がハッシュタグをつけてくれているのがわかります。
意図をもって仕掛けている場合と自然発生的な場合とがありますが、いずれにしても「オイシックスを使っていることを誰かに伝えたい」というユーザーの気持ちをどう作るかが大切になってきます。

例えば去年、サンリオの人気キャラクター「ぐでたま」とコラボレーションして、「KitOisix」という20分くらいでできる簡単な料理キットを紹介したところ、作った方皆さん写真に撮ってアップしてくださいまし。そういった仕掛けで盛り上げていくというのはソーシャルならではのこと。今後も活かしたい部分です。

4.「LTV、顧客価値の最大化」

最後は、普遍的なマーケティングのテーマ、「LTV、顧客価値の最大化」です。
まさしく顧客一人一人と直接の接点をもつオイシックスだからこそ、LTVの最大化は経営上の最大の課題ではないでしょうか。

お客様との接点を保持が大事

オイシックスが売上成長=顧客価値の最大化を継続出来ているのは、お客様の課題解決をしている商品があって、さらに買いやすい状態にするという「買いやすい仕組み」と「買いたくなる商品」の二つの仕組みが成立してこれているからだと思っていますが、今後も続けていかないと伸び続けるのは難しいのかなと思います。

LTVの最大化は売り上げの最大化であるといってもいいです。大事なことはお客様との接点を保持するということ。オイシックスの場合はPCサイト、スマホサイト、アプリを含むECサイトです。これは、一般的なお店と同じことで、行きたいと思って頂ける魅力を持った店舗を作ることが大事です。さらにもう一つ大事なことは商品そのものです。いくら気持ちの良いお店であっても欲しい商品がないと意味がありません。まさしく、「買いやすい仕組み」と「買いたくなる商品」の実現であり、そのためにどうするかということに集中して力を入れています。

今のオイシックスを引っ張っているのは「KitOisix」という商品です。KitOisixは、カットされた野菜や肉、調味料そして、簡単なレシピが入っていて、20分で本格的な料理が作れるというものです。調味料などもついているので、家庭ですぐに調理が出来ます。この商品のヒットの背景には、子供に安心・安全なものを食べさせたい気持ちがあるけれど、忙しくて、時間がなかなか取れないママに向けての「オイシックスへの入り口(新規)」の商品としても非常に効果的なものとなっています。
現在オイシックスは新規のお客様も増え続けている状態です。ソーシャルメディアのおかげで新規顧客を取りやすくなったなと感じてます。

~ 全員一丸マーケッターを目指して ~

もともとEコマースを前提に2000年に設立されたオイシックスは、世の中の相当数の企業に比べてデジタルマーケティングにおいては理解のある会社です。経営陣と話をしていても基本的にはデジタルのことを中心に話が進みます。

オイシックスの経営陣はテクノロジーを理解しないと生き残れないという認識がきちんとあって、最近ではオイシックスの経営陣は全員でプログラミングの研修を受けるほどです。それくらいテクノロジーへの意識は高いです。

私の役職であるCMOは、一般的には会社のマーケティング施策を全部決める人というイメージがあります。しかし、高島社長の私へのオーダーは、「全社員がマーケティングできる状態」を作ること。アプリの開発やUIの開発を経営の目線で考えながら、現場で試行錯誤しながら、ボトムアップを目指しています。

ビジネスへのデジタル活用や導入に関して、日本の企業はまだまだ水準は低いです。個人的には、「デジタルをわかってない人は経営者になるべきではない」と強く思っています。今後はデジタルネイティブみたいな方が経営者をやっていく時代になっていかなければならないと思います。

講演者:オイシックス株式会社 CMO西井 敏恭(にしい としやす)氏 


オイシックス株式会社
CMO 西井敏恭氏 

2013年末まで株式会社ドクターシーラボにてデジタルマーケティングの責任者。Eコマースのマーケティングに10年以上。2014年よりオイシックス株式会社 CMOに就任。次世代のEC戦略を先導している。同年7月起業した株式会社シンクロにて、国内大手からスタートアップ企業のマーケティングアドバイザーも。
2001年から2年半世界一周の旅へ、3冊の旅行記も著名。
金沢大学大学院卒。


~デジタルをわかってない人は経営者になるべきではない!~(前編)


2017年5月15日(月)、第2回シナプスCMOセミナーを開催しました。講演者は、オイシックス株式会社CMOの西井 敏恭氏です。

2000年の創立以来、連続過去最⾼の売上を達成し続けるオイシックス株式会社。(本セミナー告知時は16期連続成長だったが、セミナー開催の数日前の決算発表により17期連続成長が確定)
同社が、デジタルマーケティングをどのような考え方のもとに進めているのかに迫りました。

セミナー主催者のシナプス デジタルマーケティングカンパニーダイレクター 村上佳代氏のナビゲーションにより、オイシックスCMO(チーフマーケティングオフィサー)の西井敏恭氏が最新事例や成功事例を交えながら、その秘密を語ります。

本編構成は大きく以下の4つに分かれています。いまの経営者が最も気になる、デジタルマーケティング3大テーマと、マーケティングの普遍的課題のLTVです。


  • 「ビッグデータ&DMP」
  • 「アプリ」
  • 「ソーシャル」
  • 「LTV、顧客価値の最大化」

1.「ビッグデータ&DMP」

今や多くの企業の経営者が声高に叫ぶ、「データ活用」「ビッグデータ」「DMP」ですが、その先陣を切っている印象のあるオイシックス社。
西井氏の、「事実、オイシックスは、左脳的すぎるかなと思うくらいデータを大事にしている会社です。」の言葉からこのテーマのセッションは始まりました。

社内の誰もが見れる社内モニターを随所に設置

そもそもデータの量が違います。一般的なEコマースと比較して、同社の商品である野菜を毎週のように購入するということは、データの量が格段に多くなることを意味します。

例えば一般的な化粧品ECでは、サイトを訪問し気に入った商品を見つけてカートに入れて購入するのは、年に3-5回くらいで各回1.5個くらいの商品を買ってくれたというデータです。
しかし、オイシックスのデータは、1回の注文で20個くらいの野菜や商品、それがほぼ毎週です。購入頻度も購入個数も倍どころではなく、年間にすると48回、購入個数だと1,000個近くになります。
これだけのデータがあり、年間の買い物のデータを押さえているからこそ、この家族は野菜の中で根菜があまり好きではなく、葉物が好きなんだ等が見えてきます。季節に応じてどういったものが好みなのかもわかってきます。
これだけのデータがあるからこそ、数字化せずに勘で話すようなことはありません。

オイシックス社では、社内の誰もが自分の業務ミッションに関連するKPIを見ることができるよう社内にモニターを随所に設置するなど環境を整えています。
これらの環境構築は、データアナリストの専門チームによって為されています。

また、データドリブンな組織として機能させている例として、最近のスマホのEコマースサイトの事例があります。お客様の多種多様な属性に合わせて、複数パターンの表示分けがされた画面のうちどの画面のコンバージョンが実際によかったのかをABテストで評価し、画面の最適化を継続して図っています。
実はスマホのUIの改善は、PCサイト以上に同社にとっては重要で、スマホ購入にお客様の行動がシフトしているなか、スマホ購入時の客単価が低いことは売上が下がることを意味しています。1回で20個に及ぶ商品をスマホでストレス無く購入するUIの実現は、経営課題解決に直結しています。

UIなどクリエイティブ領域のものは、社長の発言力が強い会社ではよくある話ですが、社長の意見で左右されがちです。しかし、こういった検証を踏まえたデータを見せると、収まりどころが生まれます。データをベースに語ると「間違ってます」と堂々と言えるため、現場がきちんと機能するので、データは必要不可欠です。

2.「アプリ」

続いては、「アプリ」。「うちもアプリはやらないのか」など、ここ最近ある日突然、経営者やマネジメント層が言い始めることが多いデジタルマーケティングの代表的ソリューションのひとつです。

アプリは、メールとはまたちょっと違うコミュニケーション

オイシックス社がアプリを始めたのは3年ほど前。システム部がテスト的に立ち上げたのがスタートです。前出の通り、 PCからスマホへ、お客様の購入のチャネルが流れている中のアプリの立ち上げでした。PCのお客様は1回あたり約6,000円の購入、それがスマホになると急に1割以上単価が落ちてしまう。購入回数がだいたい週に1回とすると、売上減は自明的危機として認識されていました。

世の中的にはスマホでの購買層が増えてきており、オイシックス社の新規のお客様も今では8割くらいがスマホになってきています。
新規のお客様が増えているにも関わらず、単価が低いままだと、新規顧客数が伸びていても単価が1割落ちているため成長率もそこに比例したままの低成長となります。

元々の同社の大きな課題として、

  • 新規のお客様を増やすこと
  • 増えたスマホのお客様の単価を上げること

この二つがありました。
現在PCで提供できているサービスを、PCと同じレベルにてスマホアプリで提供することが急務です。

今のオイシックス社のアプリはまだβ版ですが、客単価がPCレベルになり収益性が上がってきたときが、本格的にリリースできる時期。
今の仕上がりレベルは80点くらい、ビジネスのスピードは早いので、そろそろ出したいです。
アプリだとわざわざPCやスマホのサイトを訪問しなくてもよいため、毎週・毎月など定期的に注文をする商材のオイシックスの場合、スマホアプリは確実に優位性を持っています。

また、コミュニケーション視点では、アプリ、LINE、メールの、この3つのそれぞれのコミュニケーションの切り分けをどうしたらいいのかということに悩んでいます。
自分自身がお客様になった時にどういう通知でプッシュがくれば気持ちが良くて、どういう状態でプッシュが来ると気持ちが悪いのかを考えながら、トライアンドエラーの繰り返しを行っています。

アプリは、メールとはまたちょっと違うコミュニケーション。定期会員のお客様のユーザーの3割から4割くらいがアプリからの注文です。本格版リリース時には、全ての定期会員のお客様がアプリからの注文となって欲しいと思っています。
アプリの完成度が高いとスマホサイトの重要性が薄れ、もはやスマホサイトが不要になるのでは。アプリ内で全てを完結できるように、細部をもっと詰めていきたいです。

後編につづく

講演者:オイシックス株式会社 CMO西井 敏恭(にしい としやす)氏 


オイシックス株式会社
CMO 西井敏恭氏 

2013年末まで株式会社ドクターシーラボにてデジタルマーケティングの責任者。Eコマースのマーケティングに10年以上。2014年よりオイシックス株式会社 CMOに就任。次世代のEC戦略を先導している。同年7月起業した株式会社シンクロにて、国内大手からスタートアップ企業のマーケティングアドバイザーも。
2001年から2年半世界一周の旅へ、3冊の旅行記も著名。
金沢大学大学院卒。